伊豆横道33観音霊場巡り 第5回 宝光院・泰平寺・福泉寺・広台寺 2014/10/29 |
|||||
写真のスライドショー https://www.youtube.com/watch?v=pYL2XifGdQQ&feature=player_detailpage |
|||||
|
アプローチ(徒歩) 伊豆急下田駅から蓮台寺駅まで徒歩7.5キロ 伊豆横道33観音霊場巡りは西伊豆エリアを終えて、次は南伊豆を考えていたところ、きのう病院の帰りに急遽下田の4観音を回ってくることを思い立ち、それではと、南伊豆から下田地区へと予定をあらためることにした。
←
ペリーロードをゆく 第23番 宝光院 真言宗 聖観世音菩薩 最初は第23番札所、宝光院。この観音寺は長楽寺の中にあり、ここはこの夏に既に訪問済みで、宝物館を拝観している。なまめかしい裸体の弁天像があった記憶がある。しかし、どんな姿だったか、もう忘れてしまった。
許可を得て宝光院の本堂に上がり、しっかりと納経した。ちなみに「納経」とは本来写経した経巻を寺院に納めることだと思っていたが、調べてみると、最近ではご本尊を前にして読経することも納経と言われるようになっているそうである。
ご本尊の姿は暗くて見えなかった。合掌して仏説摩訶般若波羅蜜多・・・と声を出したら、集中して周囲を忘れた。ほぼ完璧に近い誦経ができた。
ガイドブックによると、ご本尊の聖観音世音は聖徳太子の作で、和銅七年(714)に漁民の網にかかって引き揚げられたものだという。また、長楽寺のご本尊の薬師如来も鍋田の海中から出たと伝えられているそうだ。真偽は別にして、それだけ漁民の信仰が篤かったということだろう。
伊豆88か所霊場でもある長楽寺については、日露和親条約が結ばれた寺、そして、日米和親条約の批准書が交換された寺でもある。その意味で、伊豆88か所巡りの時にはもう一度宝物館を訪ねてみたい。 第24番 泰平寺 臨済宗 聖観世音菩薩 23番宝光院の次は、24番泰平寺。道路拡幅工事中の了仙寺前の通りを嫌って、碁盤の目のように区画された街並みに入る。ところがブラブラ物見してきたせいか、市民文化会館の前に出てしまい、ふと、大安寺の門柱が目に入って、その参道に引き込まれてしまった。
山門をくぐると、正面の本堂では法事の真っ最中。庫裏から出て来たご婦人に33観音のご朱印を請うたら、この寺は88か所の札所で、泰平寺と良く間違えられるという。何となく、大安と泰平の文字が同じと思い込んだのが我ながらアホらしい。
少し戻って、同じように道路から引き込んだ参道に入る。白い石敷きの道がまぶしい。前方には新興宗教の建物のようなコンクリートの新しいお寺があった。山門を中心にコンクリートの塀が左右に伸び、右手の一画にソテツと並んで大きな岩の石碑があった。山頭火の句だ。
伊豆はあたたかく 野宿によろし 波音も 向って石塀の左手に通用門があり、ブザーを押すと、中から住職が現れた。整然と3つに区画された池に蓮の葉が浮かんでいた。本堂に懸かる額「長松寺」は山岡鉄舟の筆跡だそうだ。稲取の栄昌院にもあるというと、伊豆の他の3か所の寺にもあるとのこと。メモしてこなかったのが残念。 この寺には下田領主だった戸田忠次の墓があり、また秘仏のコレクションがあるそうだ。来年のお彼岸のときに公開するという。ご朱印をお願いしている間に般若心経を納経した。もっとも、まだこのお経しか勉強していない。観音さま巡りだから観音経を習得する必要があるだろう。33観音霊場巡り結願まで間に合うかな? 第20番 福泉寺 曹洞宗 聖観世音菩薩 続いて下田駅に戻り、駅前の第20番札所福泉寺を訪ねる。この寺は三角オムスビの下田富士を背にしてひっそりと遠慮気味な、存在感の薄い寺という印象があった。ところが、門前に立つ石柱の文字「日露談判下田最初の応接所跡」を見て驚いた。実はここも開国の歴史に絡んでいたのだ。
調べてみたら、福泉寺に於いて日露の和親条約締結交渉が行われたのだという。ただし、第一回目の交渉後の翌日、何と安政の大地震が発生して津波の被害に遭い、その後、場所を長楽寺に移して条約が締結されたということである。
福泉寺の境内に立ったときは、そんな歴史の舞台に上がったとはとても思えない瀟洒な寺の印象を持った。庫裏に案内を請うと、住職が顔を出しご朱印を引き受けてくれた。今回訪問した長楽寺、泰平寺そして福泉寺の3か所とも直筆のご朱印を頂き、誠に有難き幸せである。
ガイドブックによると、ご本尊は千寿観世音菩薩。本堂に上がり拝観を許されたが、ご本尊はやはり、扉の中だった。御前にて瞑目して納経。
第19番 第19番 広台寺 曹洞宗 十一面観世音菩薩 三か所の納経を済ませた後、今回最後に予定した第19番広台寺へと向かう。広台寺は蓮台寺にあって、下田駅からは約3キロを歩かねばならない。駅前の普論洞(ふろんと)で腹ごしらえして出発。 下田北高の前を通り、バス停蓮台寺の手前を北へ細い道を辿ると見つかった。しかし、運悪く本堂には大勢の僧侶が会して誦経中であった。これでは納経できない。日を改めて出直すことにした。
なお、バス通りに出る手前で休んでいた老婆に訊くと、今日10月28日は毎年行われる“かん○○○”の日で、今年亡くなった人の法要をこの地区のお坊さんが集って行う儀式ということだった。 |
|
|||