「玉屋の紅」での主な変更点は、初花染めが紅花染めに。それから源さんの言葉使いが丁寧に変更されています。


玉屋の紅
変更点
身許ははっきりしていて、 知って→はっきりして
若い女中が、うっかり紋次という芸者を萩の間へ連れて行ってしまった。 新参の
生きた鯉だの、こまごました見舞の品が届けられている。 鯉の生き血→生きた鯉
人眼がなければ抱き合いそうな二人を横眼にみて 横目→横眼
るいが忽ちもと八丁堀同心の娘に戻って膝を乗り出した。 与力→同心
それでも東吾は慌しく八丁堀へ帰って行った。やはり、兄の病状が気になるらしい。 症状→病状
これはるいがまだ八丁堀同心の娘だった時分から評判であった。 与力→同心
その店では紅を買うと紅花染めの小手拭をくれるそうで 初花染め→紅花染め
(以後全て紅花染め)
「まだ、大川は冷たいのに、突き落されたらたまりませんよ」 落されてたまるものですか
救い上げられたのは今朝だそうですが だが→だそうですが
「しかし、清吉はお七という女がいたそうじゃないか」 削除
「最初はお七って人が好きだったのかもでも、 、→。
「お友達を沼へ突き落とすくらいのことをする人なら、その妹さんだって……」 追加
忍び足で階段を上って萩の間へ行った。 追加
廊下に立って耳をすます。 削除
おもんのほうは畳に出たところでうつぶせになっていて にうつ伏せ→でうつぶせ
東吾は源三郎と長助の女房がやっている近所の湯屋へ出かけた。 削除
「おたよは昨夜、かわせみにいたのでしょうな だろうな→でしょうな
「いた……夕方に帰って来て、五ツ(午後七時)過ぎまで部屋にいた。 追加
おい……東吾さんが気になって、萩の間をるいさんに見てもらったのは、何刻頃ですか おい→削除
見させた→見てもらった
だ→ですか
大川端の「かわせみ」から、深川まで女の足で往復できないことはない。 するのは充分であった→できないことはない
玉屋の紅を丁字屋の紅と勘違いしたまんま 感違い→勘違い
玉屋の紅を、丁字屋の紅と勘違いして新次郎は江戸へ発った。 感違い→勘違い


| Back | Next |