木管楽器修理工房　岡田

クラリネットなどの木製の管体では、目視で確認することができない割れが発生している場合があります。

オークションサイトに出品されているクラリネットを販売用に購入することがあるのですが、半数以上に割れが発生しておりました。

そのほぼすべてに割れが完全に塞がっていない割れ修理が施されておりました。

持ち主の方は、割れて修理しても良くならなかったからオークションに出してしまおうという考えだったのかもしれません。

割れが塞がっていないのだから良くならないのは当然なのですが・・・

当工房では、全体修理及び全タンポ交換時にテスターを使用して割れの有無をチェックしております。

「目に見えない割れ」を見つけ出し、適切な処置を施し割れが塞がっている事を確認できてはじめて割れ修理作業完了と判断いたします。

接着剤などで埋めたから作業完了では不十分で、割れが塞がっている事を確認する事が大切です。自転車のパンク修理と同じです。