京阪線の列車番号について

工学部 電気工学科 3年 たらちゃん

 列車番号とは時刻表の一番上に記されたアルファベットと数字からなる文字列のことである.
 例…A0904Z,M1502R,U1107U,K0900S
ではこのアルファベットと数字が何を意味するかを説明する.

(1)最初のアルファベットは列車種別を示す!

 列車種別といっても特急や急行などの一般的な分類ではなく,停車駅の違いや運転区間によって細かく分類されている.それぞれのアルファベットと列車種別の対応を表1に示す.

表1 アルファベットと列車種別の対応
特急(中書島通過)
臨時特急
特急(中書島停車)
急行(京阪間直通運転,ただしG急行を除く)
急行(区間運転,ただしH急行を除く)
急行(京阪間直通運転,守口市・枚方公園停車)
急行(区間運転,守口市・枚方公園停車)
臨時急行
準急(守口市停車のものを除く)
準急(守口市停車)
区間急行
普通(直通運転(樟葉を超えて運転するもの))
普通(大阪方区間運転)
普通(京都方区間運転)
普通(交野線)
普通(宇治線本線直通)
臨時(団体列車など)
回送
試運転
 Aから順番に優等列車に対応している.Cが中書島停車の特急やUが宇治線普通など直感的にもわかりやすい.

(2)最後のアルファベットは行き先を示す!

 アルファベットと行き先の対応を表2に示す.ほぼ行き先の頭文字がアルファベットに対応していることがわかるであろう.

表2 アルファベットと行き先の対応
淀屋橋
中書島
深草
枚方市
香里園
守口市
寝屋川信号所(萱島・寝屋川市)  
樟葉
三条
天満橋
宇治
私市
出町柳

(3)4桁の数字は出発時間帯・順番を示す!

 4桁の数字のうち,上2桁は始発駅を出発する時間帯を示し,下2桁は上下列車の別と発車順番を示している.
 下2桁についてはもう少し詳しく述べる.上り列車は同一種別((1)で説明した細分化された種別)・同一発車時間帯のうち始発駅を発車する時間順に00,02,04…と偶数番号になる.同様に下り列車は01,03,05…と奇数番号になる.また臨時列車は,50番台から順番に割り振られる(ただしB特急やK急行のうちあらかじめスジがひかれた臨時列車は除く).
 例:B1651A…三条16:00発淀屋橋行臨時特急
   B1601A…三条16:30発淀屋橋行臨時特急

 以上より最初の例で示したA0904Zは,「9時台で3番目に発車する上り特急の出町柳行」つまり「淀屋橋9:30発出町柳行特急」ということになる.だいたいわかっていただけたであろうか?


<参考文献>
『京阪時刻表Vol.9』 京阪電気鉄道 (1995年)


(注意)
 これは,1995年秋に発行した大阪大学鉄道研究会機関誌「パンタグラフNo.49 特集・京阪電気鉄道」の原稿です.したがってデータなどはすべて当時のものとなっています.現在は変更になっているものがあるかもしれませんのでご注意下さい.
 この原稿の無断転載は禁止します.

 当時,原稿は市販の時刻表をもとにある程度推測をして書き上げた部分がありますが,その後,正式なアルファベットと種別の関係等を知りました.原稿と異なる点を以下に列挙します.
 この原稿を書き上げてから現在までに変更になった点を以下に挙げます.
枚方のふくしまさんより,さらに詳細な情報を提供していただきました.それによると,現在時刻表上では設定がないが,渡り線等があるため行き先となる可能性のある駅のアルファベットは以下の通りです.
京橋
八幡市
丹波橋
交野市
このうち交野市行きはちょっと前まで,交野線最終下り列車として運転されていました.

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