アンの青春の明日が輝く言葉−第90回                 松本侑子ホームページ

 ギルバートにとって、アンの一番の魅力は、くだらないことに身を染めないことだった。たとえばアヴォンリーの娘たちの多くは、ささいなことで焼き餅をやいたり、ちょっとした嘘をついたり、人と張りあったり、気をひこうとあからさまなご機嫌とりをしたが、アンにはそうしたところがまるでなく、一線を画していた。もっとも、アンにしてみれば、それは無意識で、意図的ではなかったが、とにかく、そういした低俗なものすべてが、アンとはまったく異質だった。

                        
『アンの青春』第19章

 今日は、日本のホワイト・デーですね。
 アンの魅力は、いろいろとありますが、ギルバートにとっての最大の魅力は、嫉妬・嘘・ご機嫌とりといった低俗なところがなく、高潔なところだと、モンゴメリは書いています。
 考えてみると、私たちもまた、そうした人柄の女性、男性が、好きではないでしょうか?
 今日は、アンの高い理想をもった誠実な生き方を考え、そして自分自身の行いをふりかえってみたいと思います。
 明日3/15は『赤毛のアン』の英語セミナーの第2回め、第9章を読みます。

松本侑子 


『アンの青春』(モンゴメリ著、松本侑子訳、集英社)より引用
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