アンの青春の明日が輝く言葉−第91回
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アヴォンリーは長閑(のどか)とはいえ、さまざまな誘惑があった。ホワイト・サンズの若者たちも、どちらかというと「遊び好き」で、ギルバートは行くところどこでも人気があった。しかしギルバートは、自分が、アンとの友情に値するように、行いに気をつけていた。いつの日にか勝ちえるアンの愛情にふさわしい自分でいようとしたのだ。アンの清らかな目が、よからぬ判断を下さないように用心して、言動やものの考え方に気をつけていた。
『アンの青春』第19章
高い理想を持つアンのパートナーとして、ふさわしい男性になれるよう、ギルバートは、誘惑のなかでも、わが身を律しています。
これはいくらか理想化された文章かもしれませんが、品格ある女性は、まわりの男性を良い方向に感化して、すばらしい影響を与えることができるのですね。
また、相手を変えようとする前に、自分が率先してお手本を示すことを、モンゴメリは私たちに教えてくれます。
松本侑子
『アンの青春』(モンゴメリ著、松本侑子訳、集英社)より引用
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