恋人たちの小径は、ブナとカエデの葉がきらきら輝く森の奥へと続いていた。森はすべて燃えるような赤と金に色づき、目も綾(あや)なすばらしい錦秋の午後、華やかな静寂と安らぎのなかに広がっていた。
『アンの青春』第21章
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 カナダ東海岸の紅葉は、国旗にもついているカエデ(メイプル、砂糖カエデ)の葉が、赤や黄色、オレンジ、金色に染まり、森ごと、山ごと輝いて、息をのむような壮大な美しさです。5年前の秋、カナダで見た紅葉を鮮やかに思い返しています。
今年は、紅葉を見に行かれましたか。遠くへ出かけなくても、近くの街路樹の紅葉も、味わって眺めてあげたいと思います。
松本侑子
『アンの青春』(モンゴメリ著、松本侑子訳、集英社)より引用
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