「クィーン学院を出たときは、私の未来はまっすぐな一本道のように目の前にのびていたの。人生の節目節目となるような出来事も、道にそって一里塚のように見わたせたわ。でも、今、その道は曲がり角にきたのよ。曲がったむこうに何があるかわからないけど、きっとすばらしい世界があるって信じているわ」
『赤毛のアン』第38章
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人生とは、予測がつかないものです。思いがけない出来事によって、考えもしなかった変化が、人生には訪れます。たとえばアンは、マシューの急死のために大学進学をあきらめ、村に残って教員になる道を選びました。
それが、アンの言う「道の曲がり角」です。
曲がり角がどんなに思いがけないものであっても、曲がった先がまるで見えなくても、きっとすばらしい世界が広がっています。そう信じる心に、明るい未来は開けます。
松本侑子
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『赤毛のアン』(集英社文庫、松本侑子訳、800円、2000年)より引用/2002.1.20. |