幸せになる『赤毛のアン』の言葉−186                    松本侑子ホームページ

「クィーン学院を出たときは、私の未来はまっすぐな一本道のように目の前にのびていたの。人生の節目節目となるような出来事も、道にそって一里塚のように見わたせたわ。でも、今、その道は曲がり角にきたのよ。曲がったむこうに何があるかわからないけど、きっとすばらしい世界があるって信じているわ」

                        
『赤毛のアン』第38章

 人生とは、予測がつかないものです。思いがけない出来事によって、考えもしなかった変化が、人生には訪れます。たとえばアンは、マシューの急死のために大学進学をあきらめ、村に残って教員になる道を選びました。
 それが、アンの言う「道の曲がり角」です。
 曲がり角がどんなに思いがけないものであっても、曲がった先がまるで見えなくても、きっとすばらしい世界が広がっています。そう信じる心に、明るい未来は開けます。

松本侑子 


『赤毛のアン』(集英社文庫、松本侑子訳、800円、2000年)より引用/2002.1.20.