幸せになる『赤毛のアン』の言葉−143                    松本侑子ホームページ

「十代にどんな習慣を身につけるか、どんな理想をいだくのか、十分に気をつけなさい。二十歳になるまでに人間の性格はできあがってしまい、人生の土台も固まってしまうからです。土台がしっかりしていなかったら、真に価値あるものは築けませんよ」
                        
『赤毛のアン』第30章 ミス・ステイシー先生の教え 

 自活する必要があろうとなかろうと、女性も自立する能力を身につけておいた方がいい……これが書かれたのが今から100年近く前だと思うと、この小説が持つ現代性をあらためて感じます。アンは師範学校へ進学して教師になり、さらに後には四年制大学を出て中学の校長になります。

松本侑子 


『赤毛のアン』(集英社文庫、松本侑子訳、800円、2000年)より引用/2001.8.15.