幸せになる『赤毛のアン』の言葉−144                    松本侑子ホームページ

「アンをひきとったとき、マシューと決めたんだよ。できるだけのことをしてやって、いい教育も受けさせようって。女の子は、たとえその必要があろうとなかろうと、生活費ぐらい自分で稼げる能力を身につけていた方がいいからね」。
                        
『赤毛のアン』第30章 マリラの台詞 

 自活する必要があろうとなかろうと、女性も自立する能力を身につけておいた方がいい……これが書かれたのが今から100年近く前だと思うと、この小説が持つ現代性をあらためて感じます。アンは師範学校へ進学して教師になり、さらに後には四年制大学を出て中学の校長になります。

松本侑子 


『赤毛のアン』(集英社文庫、松本侑子訳、800円、2000年)より引用/2001.8.19.