『マルコムはプロポーズのとき「おやじがな、農場を俺の名義にしてくれたんだ。どうだい、おまえ、この秋にでも一緒にならねえか」って言ったら、スーザンは「いいわよ、やっぱりだめよ、ああわからないわ、どうしましょう」って言って、そんなこんなで、すんなり婚約したんですって。でもこんなプロポーズじゃ全然ロマンチックじゃないわ』
『赤毛のアン』第26章 アンの台詞
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私は二度結婚しましたが(笑)、一度めはプロポーズの言葉がありました。とても感動的な言葉だったので、小説家としてしゃれた返答をしなくてはと思い、その場でつい真剣に考えこんでしまい、返事するまでに長い時間があいて、相手はとても心配していました(笑)。私としては、承諾するかどうか迷っていたのではなく、どう返事を語るか考えていたのですが……。
二度めの時はまったくなし、でした。
世間の人はどんなロマンチックな求婚をしているのか気になります。
もしかしたら多くの人は、さりげない結婚の約束をしているのかもしれません。でも、とてもステキな求婚の言葉があったらすてきですね。アンはギルバートからステキな求婚をうけます。そして彼女もすてきな応答をします。
松本侑子
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『赤毛のアン』(集英社文庫、松本侑子訳、800円、2000年)より引用/2001.6.14. |