幸せになる『赤毛のアン』の言葉−108                    松本侑子ホームページ

 アンはたそがれの中を、晴れやかな心持ちで帰ってきた。空はどこまでも高く広々として、サフラン色や薔薇色の雲がたなびき、輝いていた。アンは勝手口にある大きな赤い砂石にすわり、マリラのギンガムの膝に巻き毛のくたびれた頭をのせ、一日の出来事をさも嬉しそうに語った。

                        
『赤毛のアン』第22章

 アンは牧師館へお茶に呼ばれて、楽しいひとときを過ごして家に帰ってきました。そして美しく夕暮れです……。

松本侑子 


『赤毛のアン』(集英社文庫、松本侑子訳、800円、2000年)より引用/2001.5.10