幸せになる『赤毛のアン』の言葉−101                    松本侑子ホームページ

「妖精がいると想像するのはたやすいわ。私は毎晩、寝る前に窓から見るの。木の妖精が本当にここにすわって、泉に姿を映しながら髪をといているんじゃないかと想って。朝は朝で、朝露の中に足跡が残っていないか探すこともあるわ。ああ、ダイアナ、木の妖精がいないなんて言わないで」

                        
『赤毛のアン』第21章

 樹木にすんでいる妖精ドライアドについてアンは語っています。これはギリシャ神話・ローマ神話の妖精です。
 英語圏でも、妖精は古くから文学や民話のテーマでした。妖精は多分いないかもしれないけれど、いると想像するのも楽しいものです。

松本侑子


『赤毛のアン』(集英社文庫、松本侑子訳、800円、2000年)より引用/2001.4.24.