幸せになる『赤毛のアン』の言葉−94
松本侑子ホームページ
メイフラワーの花が終わると、次はスミレだった。「スミレの谷」はあたり一面、花という花でうまり紫色に染まった。学校の行き帰り、アンはまるで聖地の土をふむように、うやうやしい足どりとあがめんばかりの眼差しで通りすぎるのだった。
『赤毛のアン』第20章
スミレの群生する窪地をアンは「スミレの谷」と名づけて、大切にしています。
松本侑子
『赤毛のアン』(集英社文庫、松本侑子訳、800円、2000年)より引用/2001.4.8.