そして、気づかないうちに、春になっていた。街を離れたアヴォンリーでは、雪のふきだまりがまだ残るやせ地に、メイフワラーの桃色の花がのぞき始め、森や谷は、「緑にけぶるもや」がかかったように若葉が萌えいでていた。
『赤毛のアン』第35章
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柳が小さな芽をだして、木が「緑にけぶるもや」のようになっているのを見つけました。少しずつ春がやってきます。「緑にけぶるもや」は、イギリスの詩人テニスンの詩『小川』より。
松本侑子
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『赤毛のアン』(集英社文庫、松本侑子訳、800円、2000年)より引用/2001.3.29. |