幸せになる『赤毛のアン』の言葉−19                     松本侑子ホームページ

「ああ、マリラ。この世に十月というものがあって、ほんとに嬉しいわ。もし九月から、いきなり十一月になったら、とんでもないことだわ。」

                        
『赤毛のアン』第16章

 九月とも十一月とも違う、十月という月の魅力。
 夏の名残は消え、しかしまだ冬の気配はない。豊かで芳醇な秋の金色の陽ざし……。

松本侑子


『赤毛のアン』(集英社文庫、松本侑子訳、800円、2000年)より引用。