幸せになる『赤毛のアン』の言葉−17                     松本侑子ホームページ

「私の経験から言うと、物事は楽しもうと思えば、どんな時でも愉しめるものよ。もちろん、楽しもうと固く決心することが大事よ」

                        
『赤毛のアン』第4章

 この時のアンは、ついに孤児院に送り返されることになり、馬車で海ぞいを通っている。決して楽しめるような状態ではない。
 それでも彼女は、海岸を走る美しい道ゆきを、せっかくだから楽しもうと固く決心して、あたりの景色をうっとりと眺める。
 暗い気持ちで沈んでいる方が心休まる時もあるけれど、もしあなたが、楽しい気分でいる自分を好きなら、「楽しむぞ!」という意識でとり組んでみよう。気の進まない仕事、苦手な勉強、大変な家事をする時に……。どうせしなくてはならないことなら、楽しんで取りかかろう。
松本侑子


『赤毛のアン』(集英社文庫、松本侑子訳、800円、2000年)より引用。