幸せになる『赤毛のアン』の言葉−2                     松本侑子ホームページ

「危険だと言えば、この世で人がすることには何であろうと危険はつきものですからね。」


                        
『赤毛のアン』第1章

 孤児を引きとるなんて危険だよ、と忠告されたマリラが答えた言葉。しかしマリラは、たとえ反対されようと、孤児を引きってきちんと育てようと決意している。
 たしかに、どんなことに危険はつきものだ。
 会社を始めるにも、転職するにも、手術を受けるにも、結婚するにも、離婚するにも、車で旅をするにも、人にお願いをするにも、何をするにも危険はある。
 リスクを知ることは大切だけれど、危険があるからといって、実行に移さない理由にはならない。
 これからすることの危険をよく知って慎重に対処した上で、勇気を持って、着実に進めていきたい。
勇気がくじけたとき、マリラのこの言葉を思い返すことにしている。

松本侑子


『赤毛のアン』(集英社文庫、松本侑子訳、800円、2000年)より引用。