そうした将来への野心だけでなく、変わりばえのしない日々の生き方についても、本書には、アンならではの幸福哲学が描かれています。
仕事、勉強、家事とさまざまな用事に追われる煩雑で多忙な日々に情熱をそそぎこむことによって、美しさと喜びのある日常へ変えていく態度、何気ない小さな幸せに満ちた真珠のような一日、一日を楽しむ心がけもまた、アンのすこやかな強さです。
20世紀初めに書かれた本書は、今となっては古典とも呼べる作品ですが、21世紀にも通用する普遍的な魅力に満ち、人生を生きる意味を私たちに教えてくれるのです。
──『アンの青春』(モンゴメリ著、松本侑子訳、集英社、2001年発行)の「訳者あとがき」」P.459〜461を編集しました。
この「訳者あとがき」が読者の方々への励ましとなれば幸いです。
それでは次回より、『アンの青春』の言葉をご案内していきます。
どうぞ良い週末をおすごしくださいね。
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