アンの言葉 NO.168

夜になってベッドに入ると、廊下のつき当たりの小部屋に、あの生き生きとしたアンの姿はなく、これからは柔らかな寝息がたてられることもないと思うと、マリラは胸がしめつけられるように悲しくなり、枕に顔をうずめ、アンを想ってむせび泣いた。

──『赤毛のアン』(松本侑子訳・集英社文庫)第34章

★ついにアンは進学し、街の下宿に移りました。アンのいない家で、マリラは静かに泣きます。それまでは気むずかしく陰気で人嫌いだったマリラが、アンを育てることで、人と人に通いあう愛を初めて知ったのです。あなたの大切な人を、どうか大事にしてください。

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