エンボスとは。

エンボスとは、浮き彫りという意味です。
カードとかで、文字や絵の部分が立体的に浮き上がっていたりしますね。アレです。

プレス機を使って立体的な浮き上がりを出すことは簡単です。
たとえば、銅版画もインクを詰めずに紙とプレスすると
版の凹んでいるところにプレス機の圧力で紙が食い込んで
絵柄が綺麗に紙に立体的に写し取られます。

ただ、形を写し取るだけなら、なにも銅版じゃなくてもいいわけです。
ちょっとした厚紙一枚でも、立派な版になります。


まずは版を作ります。
凸版でも凹版でもいいわけですが、
ここでは分かり易く凸版で説明します。
エンボスにしたい模様、例えばリンゴの形を厚紙などで
切り抜きます。
これが版になります。

版が出来たら、早速プレス機の登場。
版の上に紙を置き、上から強めに圧力をかけます。


このとき、紙は、厚紙で作られた凸凹にはまり、
厚紙で作った模様通りに模様が浮き上がります。


原理は簡単。


今回は、表紙の一番右端にある白いWEDDING INVITATIONの文字のところを
エンボスしてみることにしました。
色と文字だけのデザインなので、ちょっとしたアクセントです。


凹版と凸版、どちらも試してみたのですが、
紙に厚みがあるので、どうしても、版と直接接する面の方が
エンボスのエッジが際だって綺麗なんですね。
当初、文字が浮き上がるようなイメージでいましたので、
表面が浮き上がり、且つ、エッジが綺麗に出るように
作るには、版を凹版にする必要があります。

わかりにくいでしょう。
図解しましょうかね。
例えば、WEという文字を凸版で作ります。
紙の上に、WEという文字の形を貼り付けたと考えて下さい。
図でいうと、左が版を上から見たところですね。
グレイが低い面です。黒が高い面。文字は凸になっています。
(版なので鏡文字にしています。)
中央が断面図です。
紙は、分かり易く厚めにしてみました。
版に接する方がエッジが綺麗に出ます。
凹版だと、文字が凹んだようなエンボスに適しているわけです。
右が出来上がったもの。文字がへこんでいます。



今度は、WEという文字を凹版で作ります。
左を見てください。厚紙からWEという文字を切り抜くんです。
文字型に穴が空いていると思ってください。
その上に紙を置いて圧力をかけると、紙が穴に入り込んで
文字が綺麗に浮き上がります。
版に接する方がエッジが際だつので、くっきりと文字が浮き上がります。


わかったかしらん。
ということで、文字をくっきり浮き上がらせたければ、
凹版を作る必要があると言うことです。
厚紙から綺麗にWEDDING INVITATIONという文字を切り抜いて穴を作るわけです。


大変。

大きな文字ならともかく。これは大変な作業です。
デザイン用のカッターを使っても
なかなか・・。
しかも、OやDの中、文字をくり抜いちゃうと、そこも抜けちゃうんですね。
これじゃ、ビビッと決まりません。
ということで、版を凸版にすることにしました。
文字が凹む方です。
この方が細い部分も綺麗にカッターで切れて、結局綺麗。


ということで、本編に戻る。




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