きっかけは何だったのか・・。
多分図書館で何の気なしに借りてきた本だと思うのですが
そこで初めて自分で酵母を作ってパンを焼く事が出来るというのを知りました。

それまでの私はパンはイーストを買って作る物だと思っていました。
有名なホシノの天然酵母を培養して作るという方法もありますが、
ようは、パンをふくらます為のモト、みたいなものは
簡単に自分で作り出せるようなものではないと思っていました。


でも、実は疑問も持っていたのです。
私のバイブルともいうべき、ローラ・インガルス・ワイルダーの
「大きな森の小さな家」シリーズ。
このシリーズでローラが大きくなってからの「長い冬」という本があるのですが
ここで、「かあさん」は、小麦を練ってパンを焼くのです。
長い冬、汽車が来なくて、食べるものは小麦しかないという時に、
小麦だけを練って作ったパン。

これが不思議で不思議でたまらなかったのでした。
かあさん、イーストも無いのに、パンを焼くなんてどういうこと?

この疑問をはらしてくれたのが、この天然酵母の存在だったのです。
なるほど。かあさん、小麦粉で自家製天然酵母を作っちゃいましたね。と。

さて。話は戻って。
自家製天然酵母。これは、干しぶどうや玄米や
果てはジャガイモやらリンゴの皮やらから
パンをふくらます酵母を培養するというもの。
そして、それでパンを焼く。
これはイースト発酵のパンと違い、発酵に数時間(時には半日も)
時間をかけ、のんびりと作るパンだという。
すっごい。これはやりたい。

と思えば、それはそれ。私の事ですから早速試してみます。
まずは、買い物に行かなくてもある玄米から培養する天然酵母。

大失敗。
どうも、鼻の悪い私には、酵母が順調に育っている証拠の
「アルコール臭がする。そしてよい香り」
とやらがさっぱりわかりません。
試しに相方に匂いをかがせてみたところ「びみょーーな匂い」と言われる始末

案の定、第一回目の玄米酵母パンは見事なるカンパンに。


第二回目。
実家に帰ったら、母が作った杏ジュースが発酵しているというので
それを分けてもらって、再挑戦。
初心者のくせに、初心者向きのプロセスに沿った作り方をしないで
いきなり、出来そう・・という感覚だけでやってしまうのが私の悪い癖。

見事失敗。
カンパン第二号。


第三回目。
杏ジュースの発酵の具合が元気がいいので、
またしても懲りずにこれで作ってみる事に。
今度は、中種法という、比較的発酵を順調にさせられる方法での挑戦。

発酵は順調に進み、今までとは明らかに違うふくらみ具合に
胸を弾ませるも、会社勤めのくせに
平日に作り始めるという無謀をやらかしたために
第二次発酵に時間をかけすぎたのか、ボウルに敷いた布に
たねがべっちょりとくっついてしまい、
せっかくふくらんだパンだねがぺしゃんこになって失敗。
カンパン第三号。

しかし、第三回目のなんとなく、なんとなく出来そうな雰囲気に
その失敗後すぐにリベンジ。


第四回目。
あまりにも懲りない自分に自分であきれて(というか恥ずかしくて)
相方の見てないところでこっそり実行。

そして、それがこれ、一番上の写真です。
まだまだふっくらという状態にはほど遠いのですが
今までが「ひとで」のように地にはいつくばるパンだったのに比べて
なんとパンらしく見える事か。

お味はというと・・
酸っぱいです(笑)。
どうも、自家製天然酵母というのは、発酵培養の過程で
酸味が出てしまう物なのですね。
でも、これはこれ。私はお気に入り。
素朴な味わいで、アボガドとサンドイッチにしたり
クリームチーズやはちみつつけて食べると実にいいです。

同時に、友人にプレゼントしてもらったクイジナートが我が家に届いたので
その捏ね機能の便利さに開眼して
イーストでもパンを作りまくっています。
すごいですね。おいしすぎ。
昔手ごねで作っていた頃はかなり努力しなければ焼いた次の日も美味しいパンは
作れなかったのですが
これを使うと労無くして次の日もふっかふかのパンが食べられます。

今は、天然酵母、イーストにこだわらず、それぞれのいいところどりで
パンを作ればいいかな、といったところに落ち着いています。

現在は自家製天然酵母の初心者向け、もっとも簡単といわれる
レーズン酵母づくりに励んでいます。
これが今までの酵母はなんだったのという元気ぶりで
瓶からあふれんばかりに発酵中。
次回作が楽しみですな。


「ほれほれ。」「これは美味いのか?にゃ?」


こちら、イーストで作ったパン。
ふっわふわのかっりかり。


今回、自家製天然酵母や、それを使ったパンづくりに
関しての詳しい説明は、パンづくりを主としてきちんと掲載されているサイトも多く、
また、真剣に興味のある方はそちらを見てくださった方が混乱を避けられるという意図もあり、
省略させていただきました。
(ここではあくまでも私の日常生活の一コマとして・・)
わかりにくい部分も多々あるかと思いますが、ご了承下さい。



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