AF−Sサンニッパ様の素晴らしさはまだまだ続きます。TC−14E、TC−20EというAF−S(及びAF−I)レンズ専用テレコンバーターを装着することで、サンニッパ様はそれぞれ420mmF4、600mmF5.6としてAF撮影が可能です。600mmの現行AFレンズなんて、ニコン様には定価120万円、重量5900gのAF−S600mmF4様しかありません。これにはさすがの(?)私もローンの苦行を乗り切る自信がありません。でもAF−Sサンニッパ様なら開放F値がAF−S600mmF4様より1段相当暗くなるだけで、テレコンバーターの値段を含めてもAF−S600mmF4様の定価の約半分の66万3千円で600mmのAF撮影を堪能できるのです。
テレコンバーターを付けると、画質やAFスピードが落ちるらしいですが、私はさほどそれを感じません。もっともAF−S600mmF4様と直接比較したわけではないのですが。
写真5は2倍のテレコンバーター(TC−20E)を装着して撮影したものです。
写真にも写っているアフリカ象専用の頑丈な檻が邪魔をして、近くからは思うように撮れませんでした。そこで檻の中を見下ろせる高台に移動。しかし今度は離れすぎて300mmでは迫力不足。そのような状況で、ならばと2倍のテレコンを装着して撮りました。
いかがですか。2倍テレコン併用ながらいささかの画質劣化も見られません。(WEB画像じゃ何とでも言えたりして・・・)
(C)ジョニー( ._.☆
写真5
AF-S Nikkor 300mm F2.8D
2倍テレコンバーター併用
1/200、絞り開放(f5.6相当)、三脚使用
RMSをISO200にゾウ感
モデル:パオちゃんとそのお母さん
さて、敢えてAF−Sサンニッパ様に苦言を呈するとすれば、いや、なに、まったく大したことではないのですが、たとえばコンティニュアス・モードでAFを効かせっぱなしにして撮影していると、アッという間に電池がなくなってしまうことです。
しかしながら、そのようなハードな撮影が予想されるときは電池をごっそりと持参すればノープロブレムです。
ちなみに大きく重く値段が高いという点は、それこそがサンニッパであると考える私にとっては特に問題と言えることではありません(きっぱり)。
サンニッパは、シグマから新開発ELDレンズを採用し超音波モーター(HSM)を搭載したものが出ているし、キヤノンからはついにイメージ・スタビライザー機能搭載のものが発売されたりしています。サンニッパがメーカーにとって一種のステイタスシンボルであるというのは相変わらずのようです。
そしてニコン様のステイタスシンボルをお迎えできたということは、やはり何にもましてありがたいことです。長期ローンの苦行も、今となっては楽しい想い出とさえ言い切れる今日この頃です。
・・・という考えは、ニョーボには全く受け入れてもらえません(^^;)。
最後に『The Nikkor World』(全3巻。2000年11月、株式会社ニコン映像カンパニー発行)に記載されていたAF−Sサンニッパ様への讃辞を引用して筆を置きたいと思います。
『徹底した収差補正、特に完璧なまでの色収差の低減により、SLR交換レンズの中で最高レベルの「解像力」を実現したこのレンズは、同時に「ヌケの良さ」「良好な色再現」をも併せ持っている。この味を知ってしまったら、もう他のレンズは使えない。』
Ai AF-S Nikkor ED 300mm F2.8D(IF)の仕様 |
発売 |
1996年11月 |
焦点距離 |
300mm |
最大口径比 |
1:2.8 |
レンズ構成 |
8群11枚(+レンズ先端に保護ガラス1枚内蔵) |
画角 |
8゜20’ |
距離目盛 |
∞〜2.5m、10ft(併記) |
撮影距離情報 |
カメラボディへの撮影距離情報出力可能 |
絞り目盛 |
2.8、4、5.6、8、11、16、22。ファィンダー内直読用目盛併記 |
最小絞りロック |
ロックレバーによりF22にロック可能 |
絞り方式 |
自動絞り |
測光方式 |
CPU-AI方式のカメラボディでは開放測光、従来方式のカメラボディでは絞り込み測光 |
ピント合わせ |
ニコン内焦方式採用 |
三脚座 |
360゚回転式 |
フード |
かぶせ式フードHK-22(炭素繊維強化樹脂製) |
フィルター |
後部差込式52mm径ねじ込み式フィルター使用。専用ゼラチンフィルターホルダー付属 |
マウント |
ニコンFマウント |
大きさ |
約124mm(最大径)×269mm(長さ:バヨネット基準面からレンズ先端まで)、全長約277mm |
重量 |
約3000g |
(2001/1/12 ジョニー( ._.☆) |