■ 秘宝堂 [Ai AF-S Nikkor ED 300mm F2.8D(IF)] Page 1/3

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(C)ジョニー( ._.☆
どこかのメーカー製デジカメ プログラムオート

フード、ストラップ、リア・キャップを付けたAF−Sサンニッパ様。スライド・スイッチをM/Aの位置にセットすることで「マニュアル優先オートフォーカス」機能が働く。

「さんにっぱ」・・・ああ、なんと心地良い響きでしょうか。

いまだにカメラ、レンズメーカーのある意味ステイタスシンボルであり、全世界のカメラマンの一生の憧れでもあるサンニッパを、ついにこの私も所有するに至ったのです。

ちなみに「サンニッパ」をご存じない方のために簡単に解説を。サンニッパとは3万2千8百円で買えるレンズの総称で・・・バキッ!!( -_-)=○ )゜O゜)あうッ!
失礼しました。サンびゃくみりえふニ〜てんハちからきた言葉ですね。サンニ〜ハではいかにもマヌケなので、長い時間をかけて次第に言いやすくてかっこいいサンニッパという言葉に変化してきました。(ほんとか?)ほかにも400mmF2.8をヨンニッパと呼んだりしますね。でも600mmF4をロクヨンと呼ぶのを私はあまり聞いたことがありません。ニンテンドー・ロクヨンと紛らわしいからでしょうか?

さて、サンニッパはどこのメーカーの物でも、大きい、重い、(値段が)高い、と3拍子そろっているのですが、とりわけニコンAF−Sサンニッパ様はそれらが高いレベルで見事にまとめられています(^^;)。

最大径約124mm、全長約277mm、重量約3000gの堂々たる体躯。全長152mm(私の実測による値)の炭素繊維強化樹脂製の専用レンズフードを装着すると、とても焦点距離300mmのレンズには見えません。まさにサンニッパの中のサンニッパ。キングオブサンニッパです!

定価も60万円! ですから普通の人はたいてい長期ローンという苦行を積んだ後にお迎えすることに決められています。もちろん、この私もその苦行に自ら進んで我が身を投げ出したことは言うまでもありません。お値段がお値段だけに、造りは非常に高級感あふれるもので、いつまで眺めていても飽きることはありません。(眠たくなるだけです)

写真1、フードを付けたAF−Sサンニッパ様の勇姿をご覧下さい。あの大きい、重いと言われるF5様がまるで小判鮫のようです。ちなみに1998年頃からレンズフードは写真の物よりもよりカーボンファイバー製らしい外面処理のものに変わっています。


(C)ジョニー( ._.☆

写真1

RICOH GR1s、GR28mmF2.8
プログラムオート、カメラ内蔵ストロボ使用

風景写真撮影などに持ち出し、低速シャッターでもぶれないようにと大型三脚に据え付けて撮っていたりすると、よくプロに間違えられます(^^;)。そして、そのレンズは何ミリですか?とか良く聞かれます。さらには、ちょっと覗かせて下さい、と頼まれます。そして覗いた人は一様に、へぇ〜明るいんですねぇと感心します。ホントはそこでAF−Sサンニッパ様(と、ついでにF5様)の素晴らしさを人々にとうとうと説くべきでしょうが、恥ずかしがりやの私は彼ら(たまには彼女ら)の要求に応じるがままです。でも、そういうことから初対面のカメラマンと親しくなり話が弾み、ひいてはニコン様の布教にもつながっていきます。これもAF−Sサンニッパ様のご加護かと思います。

風景写真と言えばPLフィルター(?)ですが、300mm以上のAF−Sレンズ共通仕様の組み込み式円偏光フィルターC−PL1Lの使い勝手はいいですね。マウント付近のレンズ鏡胴に出たギザギザをグリグリ回すことでレンズ内部に組み込んだPLフィルターが回転します。


(C)ジョニー( ._.☆
どこかのメーカー製デジカメ プログラムオート

組み込み式円偏光フィルターC−PL1Lを装着した状態。画面やや右下のギザギザを回転させる。


(C)ジョニー( ._.☆
どこかのメーカー製デジカメ プログラムオート

取り出されたC−PL1L。ギザギザの回転はそのまま偏光フィルターの回転に伝えられる。

機能、性能面では、まさに発売当時(1996年)のニコン様の最新技術の結晶といえるでしょう。レンズ内超音波モーター(サイレント・ウェーブ・モーター、SWM)をニッコールレンズとして初めて搭載。これにより可能になったニコン様独自の「マニュアル優先オートフォーカス」。これが実に快適です。

キヤノンはずいぶん前からレンズ内に超音波モーター(USM)を採用し、「フルタイムマニュアルフォーカス」を実現させています。ニコン様の「マニュアル優先オートフォーカス」もキヤノンの「フルタイムマニュアルフォーカス」も、AF撮影時において切り換えスイッチなどを操作することなくシームレスにMFモードへ移行することを狙った機能ですが、私はニコン様の「マニュアル優先オートフォーカス」こそが「フルタイム」であると思います。
それは、キヤノンはいったんAFで合焦後にピントリングを操作することによって初めてMFに切り替わるのに対して、ニコン様は合焦しているしていないに関わらずAF駆動中であっても、ピントリングを回せばただちにAFが中断し、MFへ切り替わるからです。

ここでキヤノンとニコン様の優劣を論ずるつもりは毛頭ありませんが、ついでに私のアタマにも毛はありませんが、言いたいことはニコン様のAF−Sレンズは文字通り「フルタイム」でAFとMFがシームレスにスイッチするという、非常に操作性に優れたレンズであるということです。

ニコン様、万歳!

とにかく私はこの「マニュアル優先オートフォーカス」機能を有するニコンのAF−Sサンニッパ様の恩恵にあずかっています。
たとえば、ポートレート撮影でAFで大まかにピントを合わせた後、ピントリングによる微調整でモデルの瞳にビシッとピントを持っていくとか(でも、これはキヤノンユーザーは前から出来たんですよね(^^;))、湖面を羽ばたく白鳥の群れをAFで追い続けるのは苦しいと判断するや、ただちにピントリングを回してMFによるピント合わせに切り替えるとかです。(もっともMFに切り替えた方がかえってピントを合わせられなかったりして)
こういう機能は、できるだけ多くのAFレンズに搭載して欲しいと思います。

また、フォーカスロックは通常カメラ側で行うものですが、AF−Sサンニッパ様にはレンズ側でもフォーカスロックを行えるように、鏡胴を取り巻く形でフォーカスロックボタンが4つ付いています。取扱説明書によると、 『ご依頼により、フォーカスロックボタンを、操作しやすい位置に改造(回転)することができます。』なんて書いてあります。もちろん有料でしょうが、こんなキメ細かい配慮もなされているのです!

ニコン様、万歳!

ちなみに私はこのレンズ側のフォーカスロックボタンは使っていません(爆)。

 

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