■ 秘宝堂 [F3を支える名脇役たち] Page 1/2

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F3を支える名脇役たち


「F3のヌード」

 なぜ、今更「F3」なのか?
 なぜ、「F3」にこだわるのか?

 本体についての考察は、先輩方の研究を参照していただくとして、ここでは、ガリレオお気に入りのアクセサリー類、特にファインダー関連の長所短所を、実際の使用感を交えて考えたい。

 豊富な他に類を見ない規模のアクセサリー群で、自分用にカスタマイズできるのは、「F3」ならではの魅力である。

 尚、筆者の撮影スタイルは、「フィールドに出て、望遠レンズ、マイクロレンズで、精密にピントを合わせる」というものであるので、それを前提にご覧いただきたい。

交換ファインダーと遊ぶ

 「F」シリーズの特徴は、なんと言ってもファインダーが交換できること!F3はボディ測光なので露出計付きのフォトミックファインダーが無い。したがってどのファインダーも比較的安価であり懐にやさしい。ここでは、その交換ファインダーの利点、用途に対する、筆者の主観を述べる。

DE-2 アイレベルファインダー

F3アイレベルボディ標準装備
視野率:約100パーセント、像倍率0.8倍、銀蒸着プリズム 約120g

 最大の魅力は、標準小売価格が安いこと!(^^;ではなく「F」最後の高倍率(ってあまりいいたくないけど)0.8倍である。精密にピントを合わせたい筆者は少しでも高い倍率(大きな像)で作業したいので、このファインダーがお気に入りである。かつてのMF機に見られた、高倍率のファインダー(注1)の新製品を切に願う筆者であった。

注1 ※ミノルタSRT101視野率約94%・等倍、ペンタックスMX視野率約95%・0.95倍、オリンパスOM-1視野率約97%・0.92倍等


「これだけ並ぶと壮観でしょ!」

DE-2改 (おまけ)

 本物のDE-2改というのは、あのスペースカメラのようにホットシュー付きのがあるとか・・・。でもここではガリレオ特製のF3/T用「お化粧」DE-2を・・・

 使い勝手などは、ノーマルと変わらない(ちょっと塗装が弱いかも?)のだけど、DE-2の頻度が高いのと、とある掲示板での話の成り行きでF3/T様用も作ってしまったという訳。
尚、詳しくは、http://www.ado-yamagiwa.com/?を参考にしていただきたい。

DE-3・DE-4・DE-5 ハイアイポイントファインダー


「DE-3」

F3HP標準装備(DE-3)約165g
F3/T標準装備(DE-4)約145g
F3P・F3L標準装備(DE-5)約185g
視野率:約100パーセント、像倍率0.75倍、銀蒸着プリズム
当時としては、新世代のハイアイ光学系を採用
以降のFシリーズアイレベルファインダーの基本となる

 「接眼部から約25mm離れても(メガネをかけていても)全視野をケラレなく見える」というのが最大の売りである。

 しかし、この機種が出てから、各社一斉にファインダー倍率を下げはじめたと、感じるのは、筆者だけであろうか?

 倍率を下げたからといっても、さすがはニコン様、しっかり作ってあるので普通に使う分には、何の問題もない(むしろ見やすいファインダー)。しかしDE-2と比べてしまうと、やはり、ピントの精度は落ちてしまう。(まっしょうがないか!)

 DE-4はDE-3のペンタカバーにチタン素材を使ったもので単体での市販はされていない。DE-5はDE-4からアイピースシャッターを省き、ホットシューを装着してある。強度の問題があり、最初はプロ使用専用だったようである。

 これも単体での市販はされていない。スピ−ドライトをあまり使わない筆者としては、あまり有用ではないので、ご降臨いただいてはいないが、コレクターガリレオがずいぶん前から「カッコいいから買ってくれー」と、ねだっている。

DA-2 アクションファインダー

視野率:約100パーセント、像倍率0.6倍(※)、約300g
※F・F2は0.7倍

 「接眼部から5〜6センチ離しても全視野ケラレなく・・・」というのが売りである。またF3の小さな露出表示が、拡大されて見やすくなるというメリットがある。ヘルメットやハウジング越しにファインダーを覗く宇宙飛行士やダイバーといった人たちが好んで(NASAは好んでるかどうかは知らんけど(^^;)採用するのが理解できる。

 しかし、5〜6センチ以上離したり、角度がずれると、露出表示がどこかにいってしまう。また、F3ボディ単体で装着すると、バランスが悪くかなり重く感じる。重量はかさむがMD-4を装着し、バランスをとりたい。(やっぱ重さを感じない海や宇宙用なのかな?(^^;。)

 スクリーン像の見え方は、さすがはニコン様。明るくしっかりした画像はピント合わせがしやすい。ただ、やはり倍率が低いため、どうしてもピントが不安になる。飛んでいる「タンチョウ」を追うために、このファインダーを使っている仲間がいるが、どうやら被写界深度でピントを稼いでいるらしい。

 我が家には、コレクターガリレオが、「銘板も金属だから買えー」との声にのせられて、嫁いでしまった(^^;。


「DA-2 and DX-1」

DX-1 AFファインダー

視野92パーセント、倍率 0.8倍 約360g(電池含む)

 ニコン様療養所で、F3AFとAF80mmを借りて使用してみたが、圧巻!である。スイッチ操作はなく、電源が入っている間は常にレンズはピントを追い求め動いている。電池はどのぐらいもつのであろう?と心配してしまった。さすがは、ニコン様の技術の粋を結集したもの。

 しかし、DX-1単体で使うとなると、あまり使い良いものではない。スクリーンが付いているので、現在ついているスクリーンを外して保管しなければならない。ご存知のとおり、スクリーンの保管はなかなかよい方法がない。

 で、その固定されているスクリーンがまた厄介で、真中に測距用の素通し部分があるのである。もちろんそこで測距してくれないと、AFファインダーの意味が無いのだが、フォーカスエイドの為だけに、一番ピントの合わせやすい部分を譲るなんてねぇ・・えっ、「そう言うやつは使うな!」って?

 仰せごもっとも、じゃ、なぜお迎えしたかったって?そりゃもう・・・・・

DW-3 ウエストレベルファインダー

視野率:約100パーセント、像倍率:等倍(付属5倍ルーペ使用時) 約90g

 等倍の文字にだまされて(スクリーンを生で見るわけだから、当然!?)使ってはみたが、アイレベルに慣れている筆者の目には、アイピースがないので、どうも違和感がある。おまけに左右逆像でパンすると画面が逆に動くので、真剣に画面に集中しているときは、酔って気持ち悪くなったことがあった。

 筆者の使い方では、ローアングルのマイクロ撮影時に三脚に設置してというのが条件のようである。が、その使い方もアングルファインダーDR-3(上下左右、正像)の方が実用的かも?尚、スクリーンがむき出しなので、埃がつきやすいのも欠点。

 我が家では、せっかくF3を使うのだから何か交換ファインダーがほしいなーと思い、一番はじめ(標準装備のDE-2の次)にお迎えした。このファインダーも、銘板は金属。


「DW-3 and DW-4」

DW-4 高倍率ファインダー

視野率:約100パーセント、像倍率:1.2倍(ルーペ倍率:6倍) 約220g
視度調節可(-5〜+3dp)

 残念ながら筆者は実際に撮影に使ったことが無い。

 接写や複写に向いていると聞くが、どうもそのようなシュチュエーションに出会え無い。じゃ、なぜお迎えしたかったって?そりゃ、ここまできたら市販のものは全部って、コレクターガリレオがささやくものだから・・・

DR-3 アングルファインダー

 汎用アクセサリーで、アダプターにより各種ボディに装着可。ファインダーを覗く位置を90度変えられるが、DW-3・4と異なり“なぜか”左右、上下とも正像で見ることができる。かなり重宝するらしいが所詮汎用。やはりF3専用のDW-3・4の前には魅力が薄いと言っておこう。(単に、まだDR-3をお迎えできていないだけ(^^;)

DG-2 マグニファイアー

 DR-3同様、汎用アクセサリー。画面中央部を拡大し、精密にピントを合わせるために使用する。アイピース部に装着なので、顔の位置がバックし、一脚や三脚使用時でもホールディングが、ちょっと不安定になる。

 また、高倍率の望遠鏡を覗くときのように、ちょっとでも目の中心がずれてしまうと、たちまち像がケラレてしまう。速写性はあまりない。

 三脚、レリーズを使用してボディに触らないでの撮影、じっくり狙える被写体のときに威力を発揮する。尚、アイピースを外して装着するため、跳ね上げ時、睫毛で接眼レンズが汚れやすいというネックがある。

最近、使ってないなぁ。

 マイナス面ばかり強調してしまったが、別に辛口評論の真似事のつもりではない。ニコン様だからおのずと要求が高くなってしまうのであろう。

 良い部分は皆さんで感じ取ってほしい。手にすれば、ほら、すぐに解かるはず・・・。

注)「像倍率は、いずれも50mmレンズ、無限遠にて」

 ということで、「今日は『DE-2』にする。スコット、バージル、国際救助隊サンダーバード、出発だ!」「はい、パパッ!」(謎)

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