「5・19 合意」、「第二十八回全国委員会の決定」
原水爆禁止日本国民会議 代表委員 森滝市郎
原水爆禁止日本協議会 理事長 草野信男
の両者は、統一問題について、一九七七年五月一九日、東京において話しあい、次の合意に達した。
一、今年八月の大会は統一世界大会として開催する。
二、国連軍縮特別総会にむけて、統一代表団をおくる。
三、年内をめどに、国民的統一の組織を実現する。
四、以上の目的を達成するために、ほうはいと起こっている、五氏アピール、日青協、地婦連、宗教、婦人等などの、広汎な国民世論を結集し得るような、統一実行委員会をつくる。
五、原爆犠牲者三十三回忌にあたって、原水爆禁止運動の原点に帰り、核兵器絶対否定の道をともに歩むことを決意する。
<メモ>
――以上の合意の上に立って禁協が随時連絡協議を行なう。
――原発問題に関する討議の場が、この大会の中で、必らず、設けられること。
――統一実行委員会結成にいたる世話人・相談役として、当面次の人々にお願いする。
世話人 新村猛・森瀧市郎・草野信男・高桑純夫・吉田嘉清
相談役 上代たの・中野好夫・藤井日達・三宅泰雄・吉野源三郎
一九七七年五月一九日
(サイン)森瀧市郎・草野信男
一九七七年五月二五日
原水禁国民会議
第二十八回全国委員会
一、原水禁第二十八回緊急全国委員会は、原水禁日本国民会議に結集し、全国各地で広汎 な人々を網らして原水禁運動の統一をめざして努力を積み重ねてきた。過日、森滝、草野両氏が原水禁及び原水協を代表し、同一テーブルにつき、一定の合意をした。この合意は、われわれの「統一テーゼ」そして五月十七日の全国委員会の確認にもとづく代表間の話し合いの結論として理解し、諒承する。とりわけ原水禁運動の原点である核兵器絶対否定を改めて明確に確認したことは評価できる。この精神は、第一回の原水禁世界大会以来の基本的原則であり、ソ連の核実験への抗議をめぐり、社会主義の核兵器を防衛的なものとして肯定する意見に対し、いかなる国の核実験、核兵器にも反対する基本原則をつらぬいてきた、われわれの理念とも合致するものである。
二、しかし、合意書の内容で「統一世界の開催」や「年内をメドにした国民的統一の組織を実現」などなお話し合いをつめなくてはならない問題がある。又、当面われわれが緊急に対処する必要のあるNGOの成功にむけての活動、被爆者の悲願である被爆者援護法に対する闘いが欠落している点を指摘し、早急に解決、克服すべきと考える。
三、このためにも「原水禁」「原水協」は合意書の具体化のために、直ちに被曝現地代表を含めて双方同数の実務家レベルの連絡会議を持つべきである。
四、連絡会議の討議を経て「原水禁」「原水協」は八月の統一大会成功のため「統一実行委員会」の開催を呼びかけるべきである。この「統一実行委員会」はできうれば「核禁会議」などの参加を要請し「原水爆禁止運動」に結集するすべての団体・個人により構成されるべきである。
以 上
原水禁総発第九号
一九七七年六月一五日
原水爆禁止日本国民会議
事務局長 高桑純夫
総務部長 関口 和
各 県原水禁・中央団体 御中
原水禁統一実行委員会の発足について
五月一九日以降、森瀧・草野「合意事項」にもとづき、原水禁・原水協の実務レベルの会合および世話人会(八日)などが開かれ、今次大会の持ち方等について接渉を進めてきましたが、六月一三日の拡大世話人会で別記のことが確認されましたので、ご通知いたします。
この確認は、原水禁・原水協が独自に進めてきた諸行動・諸計画の実施を認め、その上にたって、統一実行委員会発足させるというものであります。
そこで、原水禁国民会議としては、次のような方針で「統一世界大会」に臨みますので、ご協力ください。
(1)規定方針どうりの大会取り組みと、そのための諸行動を実行する。
(2)その上にたって、八月六日午後に「統一集会」が開かれることが予定されているので合流することとする。
(3)統一実行委員会は、中央レベルのものである。従って原水禁としては各県の段階では、従来の実行委もあるので、統一実行委はつくらない。
以上