シロツメクサとその仲間

シロツメクサ               アカツメクサ

  コメツブツメクサ             モモイロツメクサ

シロツメクサ(白詰草)はヨーロッパ原産のマメ科の植物で、牧草として世界中に広まった植物であるが、日本に入ってきたのは江戸時代、ガラス製品の輸入の詰め物に使われていたのが最初で、その為、詰草(ツメクサ)の名がある。 別名クローバーのほうが通りがよい。
かっては、子供たちがこの花で首飾りや腕輪を作って遊ぶ光景がよく見られた。 葉は三枚であるが、稀に四葉(よつば)があり、これを見つけると幸運をもたらすという言い伝えがあり、 「四葉のクローバー」 は幸運のシンボルでもあった。 もっとも五つ葉、六つ葉、や更に数の多い葉もあるようである。
シロツメクサの仲間には、明治時代に渡来し花がより大きく赤紫色をしたアカツメクサ(ムラサキツメクサ)や、米粒のように小さな黄色い花を付けるコメツブツメクサも日本各地で見られる。 アカツメクサは現代ではシロツメクサより目立つ存在になっている。 又、シロツメクサの色が少しピンクがかったモモイロツメクサもたまに見られる。
いずれもマメ科であるので、根にバクテリアが共生し、空気中の窒素を固定して緑肥となり、シバ牧草地にコメツブツメクサを植えておくとシバ草の収穫量が格段に上がるという研究結果もある。


又、重要な蜜源で、クローバーの蜂蜜が世界的には一番多いそうである。
残念ながら、花飾りを作ったり、四葉を探したりする風景もあまり見かけられなくなったが、それでも春から夏の土手に赤、白、黄色の花畑を作り、蜂や蝶が蜜を求めて群がる。

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