「行きすぎて 常山木(クサギ)の花の 匂いけり」・・・・富安風生 |
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クサギの花
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クサギの実
現代ではクサギの名前自体も余り知られていないが、江戸時代は子供の疳の虫(かんのむし)を治す薬の木として名が有り、江戸中期の学者 「平賀源内」 が刊行した本草学の古書 「物類品隲(ぶつるいひんしつ)」 によると 「クサギの根元に潜む虫を焼いて食べさせると子供の疳の虫が治る」 とある。 このクサギの木の枝や幹にはコウモリ蛾の幼虫のサナギが潜り込んでおり、これを取り出し、串に刺してあぶったものが、江戸時代には盛んに売られていたようで、芭蕉の句に 「枝ながら 虫売りに来る クサギかな」 とある。 つい最近までこの習慣が残っていた地方もあるようである。 |