シニア世代とペットについて


思いついたので書きます。

  人は一体何歳までペットを飼うことが可能なのでしょうか?

 ペットを飼う必要最低条件として、自分の面倒を自分で見られることがあると思います。

 人は誰しも年老いていきます。その過程で、色々なことを諦めなければならないものだと思います。

 体の自由がきかなくなり、若い頃には出来たことが出来なくなる。そういうこともあるでしょう。

 ペットを飼うことはどうでしょうか?

 小型犬なら大丈夫?猫なら大丈夫そうですか?

 小型犬や猫は大型犬よりも長生きします。20年近く生きるものもあるでしょう。

 その時、あなたは元気で生きていますか?誰の介護も必要とせず、自宅で独立した人間として生活出来ていると思いますか?

 年を取って寂しいからと言って、一人暮らしで物騒だからと言って、命あるものをペットにして、自分が立ちゆかなくなった後のことは考えていない。

 「この子は可愛いから、誰かが面倒を見てくれるだろう」では、余りにも無責任だと思います。

 残されたペットが一番不幸だし、周りの人を面倒に巻き込みます。

 きつい言い方をすれば、自分の面倒もろくに見られない人間が、ペットの面倒を見られる訳がないのです。

 可愛いペットを手元に置いて一緒に暮らしたいということは欲望です。ペットの一生を責任もって面倒を見るというのは義務です。

 色んな局面で、欲望に負け、その結果生じた義務を放棄する人間のいかに多いことか。

 年を取れば取る程、自分を含めて、自分を取り巻く状況が一瞬にして変わることは少なくありません。

 白内障の手術だって、入院が必要です。

 「立つ鳥跡を濁さず」

 日本には、かつて、そういう言葉に表されるような美しい精神文化が存在しました。弱いものに情けを掛ける優しさがありました。

 あなたはどうですか?

 欲望を煽られるような場面に出くわしたとき、立ち止まって考えることが出来る人間ですか?

 いらなくなったからと言って、ペット回収車にペットを乗せる人間は論外ですが。そういう人間は人間であって、もはや人間ではありません。

 人として生まれた以上、人として人生を閉じたいものですね。

2007年5月6日

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