40-1:京都府 嵯峨 想い出博物館 



所在地:京都市右京区嵯峨二尊院門前往生院町6-5

取材時期:2007年9月

ジャンル:展示系

珍スポ度:☆☆☆(☆五個が最高得点)

コメント:愛宕念仏寺から嵯峨野散策路を下る。観光地化された町並みのなか、土産物屋で観光ペナント生息調査などを行いながら、プラプラしていると、なにやらちょっと懐古趣味の駄菓子屋屋台風売店が目に入って来た。うーん、最近良くある懐かしの店か・・・、と思って通り過ぎようとしたら、その奥に「想い出博物館」という看板があるではないか。

特に事前の取材予定には入っていなかったが、突撃してみることにした。屋台からまずは売店に入り、その奥がお楽しみの博物館らしい。入り口のおっちゃんに「あの〜観せてもらってもいいですか」と尋ねると、「300円だよ」。で、早速取材開始!入るなり左手の壁一面のショウケースにはキャラクター人形(今風のフィギュアとは呼びたくないような)たちがゾロッゾロ。「写真は?」と聞いてみると「べつにかまわんよ」とおっちゃん。では遠慮無く、とF1を取り出しバシャバシャ撮らせてもらい、レンズなどを交換していると、おっちゃん「あんた雑誌の取材とかじゃないだろうね」と怪訝な顔をされた。「個人の趣味です」ときっぱり答えるも、おっちゃん納得せず。

ざっと1Fを見せてもらった後、おっちゃんに話を聞いてみた。するとこの方が館長の北川さんで、子供の頃に買えなかったオモチャを、大人になり誰に遠慮無く買えるようになった時点(だいぶ前らしい)から蒐集し始めた、との事。ちょうどバブルの頃は田舎の玩具屋が廃業する時に、中の品物丸ごと買い付けたこともあったとか。この手の玩具も収集家が増えてとても高い値が付いているので、今では考えられないな〜などと、観光ペナント収集家のニカとしても非常に興味深いお話を聞かせていただいたのだった。ペナントには触手は伸びていなかったが、観光絵はがきコレクションもこれまた膨大なものをお持ちのようだ。丁度当日は絵はがきコーナーの設置を行っているところで、ここでもひとしきりお話を聞かせてもらったのだ。

さて、肝心の展示内容であるが、キャラクター人形のなかには定番オバQからサザエさん、ペコちゃんなど、ニカでもわかるキャラから、それ以前の人形がメインである。ブリキ自動車や明治・大正のままごとセットなども興味をひくグッズであるが、もっとも目立つのは巨大ミラーマン像ではないだろうか。数十年前、彼はデパートの屋上で子供たち相手にお菓子を売りさばいていたのだそうだ。左太股に硬貨をいれると得意の光線技を披露しながら右太股からお菓子がボトンと出てくる仕掛けだったらしい。今ではここ想い出博物館で余生を送っているのである。ご苦労様でした・・。

すっかりお腹一杯になり、館長さんの話もみっちり聞けたので退散しようと出口に向かうと、「あれっ!2Fは観て行かないの?」。なんと2Fもあったのか!それでは、と階段を上ると、そこは煌めくキューピーワールドが展開されているではないか。す・凄すぎる蒐集パワー。ここでも北川館長の解説をお願いした。それによると、もともとは1900年前後に米国のローズ・オニールという女性が最初にデザインしたのが始まりで、その後セルロイド人形製造のために日本に渡ってきて、爆発的に広まった。キューピットのキューピーなんですね。その初代キューピーさんも展示してあったり、黒キューピーなんていたの!といった発見ありで、これまたとても楽しいところでしたね。そういえば伊香保の「おもちゃと人形自動車博物館」でもキューピー人形もらったなぁ。帰宅してネット調査してみると、なんと北川館長、あのキユーピー株式会社相手に訴訟を起こすほどの思い入れがあっただった。これにビビッて撮影した写真のこのページでの使用は最小限に止めます。

 

リンク等:

取材記録39に戻る |  にかのページメイン | ニカ家のページへ