Visual Sudio Installerの概要とInstallerの作成方法
   

○はじめに
はじめに:Visual Studio Installer概要
  自作アプリケーションを作成した場合にできればInstallerが欲しいと思うはずです。Installerは数多く有り、それぞれ長所短所があるようです。この比較は下記URLが参考になりますので、参照してください。

 http://dobon.net/vb/installer/index.html

 この中で最も有名なものはInstallShieldというもので、数年前まで有名アプリケーションはこれを利用していたと思われます。Microsoftの開発ツールであるVisual C++6.0系にも、このInstallShieldが付属しているものもありました。

 しかしながらVisual Studio .NET系にはこのInstallShieldが付属されておらず、代わりにWindows Installer(*1)を利用したVisual Studio Installerというものが添付されているようです。Visual C++6.0系でも利用可能で下記URL
よりVisual Studio Installer 1.1をダウンロードすることができます。

 http://www.microsoft.com/japan/msdn/vstudio/downloads/vsi/default.asp

 ここででは、このVisual Studio Installerの利用方法について簡単に説明します。


○目次
目次
 ここで掲載する情報は以下の内容です。
  1. Visual Studio InstallerによるInstaller作成の概略
  2. Visual Studio Installerで出来る、出来そうなこと
  3. Installer作成方法詳細
  4. その他補足(高度な設定)

1.Visual Studio InstallerによるInstaller作成の概略
Installer作成の概略
  Visual Studio Installerは、Microsoft Development Environment(VisualStudioの統合開発環境の正式名称)から通常のプログラム作成と同様にInstallパッケージを作ることが可能です。

 具体的には、「新規作成」−「プロジェクト」−「セットアップ/デプロイメント プロジェクト」−「セットアッププロジェクト」を選択することで簡単にInstallパッケージを作るプロジェクトが作成されます。

2.Visual Studio Installerで出来る、出来そうなこと
Visual Studio Installerの概略機能
  • Visual StudioのプロジェクトファイルInstaller
    • ソース/プロジェクトのInstaller
  • 通常アプリケーションのInstaller
    • ファイルのアーカイブ(複数ファイルを1つのファイルにする)
    • ファイルコピー
    • レジストリ設定
    • install時のプログラム実行
    • uninstall時のプログラム実行

3.Installer作成方法詳細
既存ソリューションに追加か、新規か?
 Installerを作成する場合、「概略」で説明したように「セットアッププロジェクト」を作成することになりますが、自作プログラムのソリューションがある場合は、既存ソリューションにセットアッププロジェクトを追加する方法もあります。どちらの方法にするかは、下記を参照してください。

(既存ソリューションに追加か、新規か?)
 a)ソリューション/プロジェクト(ソース含む)自体のInstallerを作成する場合
   −>既存ソリューションに新規プロジェクトを追加する

 b)通常アプリケーションのInstallerを作成する場合
   −>既存ソリューションに追加しても、新規のソリューションでもどちらでも良い


a)ソリューション/プロジェクト(ソース含む)自体のInstallerを作成する場合
a-1)プロジェクトの追加
   ソリューションを選択し、右クリック「追加」−「新しいプロジェクト」−「セットアップ/デプロイメントプロジェクト」−「セットアッププロジェクト」を選択し、名前を付ける。

   ※この時の名前は、「コントロールパネル」−「プログラムの追加と削除」で表示される名前、Program Files以下に作成されるディレクトリ名になるので、わかり易い名前にしましょう。

a-2)ファイルシステムエディタを利用しInstallするファイルを選択する。

  ・Defaultでは、下記の3つのフォルダがあります。プロジェクトのソースの場合は、\My Document等にInstallした方が良いと思いますので、「対象コンピュータ上のファイルシステム」を右クリックし「ユーザの個人用データフォルダ」を追加しましょう。
    f1)アプリケーションフォルダ
    f2)ユーザのデスクトップ
    f3)ユーザのプログラムメニュー
      ※アプリケーションフォルダは、Program Files\(Vendor Name)\(Application Name)です。

  ・次にInstallしたいフォルダで右クリックし「追加」を選びます。

  ・「プロジェクト出力」を選び、何をInstallするかを選びます。

a-3)ビルドする

b)通常アプリケーションのInstallerを作成する場合
b-1)プロジェクトの新規作成
  メニューの「新規作成」−「プロジェクト」−「セットアップ/デプロイメントプロジェクト」−「セットアッププロジェクト」を選択し、名前を付ける。

   ※この時の名前は、「コントロールパネル」−「プログラムの追加と削除」で表示される名前、Program Files以下に作成されるディレクトリ名になるので、わかり易い名前にしましょう。

b-2)ファイルシステムエディタを利用しInstallするファイルを選択する。
 基本的にa-2と同様ですが、追加するものを「プロジェクト出力」ではなく、「ファイル」にして必要なファイルを追加しましょう。

b-3)ビルドする

4.その他補足(高度な設定)
レジストリ追加やカスタム動作など
  Visual Studio Installerでは、ファイルのコピーだけでなく、レジストリ追加やカスタム動作の定義ができます。これを利用する場合は、セットアッププロジェクトを選択し、右クリックし「表示」を選択して必要な設定を選択してください

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