本佛寺宝物

幻灯機返還

 

平成22年12月14日

 

明治23年11月、博多の地に亀山上皇と日蓮聖人の二つの銅像を造る発会式いらい、その建築資金を募

る為、全国に散った布教師達。明治38年11月の除幕を迎えるまでの15年は艱難辛苦の連続であった。

当然、当時は建立説明をするにも言葉しかなく、なかなかその真意は伝えにくいものとなった。そんな

最中、今でいうプレゼンテーションを、この幻灯機で行ったのである。当山第五世 佐野前励が発起人

であったことは周知ではあるが、浄財を集めたスベはあまり知られていない。佐野が布教言説に関して

の卓越した論法を展開し、群を抜いていた事は有名だが、それだけではとても壮大な計画を成就するに

は難を極めた。二つの銅像は莫大な資金を要す。そこで用いたのが、画像を出して趣旨を細かく説明し

理解を得ることが出来る方法。殊に全国遊説は、繰り返しブレずに説くことが求められた為、これを使

用することによってコピー等のない時代、宗教・宗派や教義を越えての賛同者を募ったのである。その

貴重な幻灯機が、ようやく、1年の時を経て靖国神社から戻ってきた。これは遊就館で開催された「神

風そのふきゆくかなたへ」に展示し、本当の歴史を学んで頂こう!との事から貸し出したものである。

 

記 録

 午後1時、靖国神社の山本部長・大山展示課長等到着

什物係の宅急便の方が大きな箱を抱え、仁王門をくぐりました。

       

その瞬間、雨が上がり、突然、日が差す瞬間!    貴賓室でご挨拶をされる御前様と山本様等  

 

展示会の盛況ぶりなどを語られ、靖国神社京極宮司様よりの感謝の手紙を受け取る御前様 

      

そして、いよいよ箱を開き、確認作業に入りました。

      

大山晋吾課長も立ち会い、すべて異常や問題もないことを告げられ、御前様も大喜びでした。

      

正式に返却式を行う山本部長。         中身の手書き手製スライドも無事でした。

お役目、ご苦労様でしたと、微笑む御前様。 

 

自らの手で、寺宝館の展示室に納められました。

        

こうして、大切な大切な本佛寺の宝物が戻りました。ご覧の皆様、是非お越し下さい。

これからは、貸し出しはしないと御前様が言われてましたので、いつも拝見出来ると思います。

お待ちしております!

編集部

 

靖国神社の蒙古襲来絵画と本佛寺の絵画を見比べられる、山本真吾遊就館部長と大山課長。

  

トップに戻る   月例施餓鬼会を見る