谷地梻 やちだも           別名 タモ・アカダモ         
 
漢字について 
 材木業界では『梻』と書くが、これは国字で、一般にはシキミ『樒』という木を指す。『櫤』」とも書くがこれも国字で 木+箭 『箭』は、矢・矢柄の意。
 語源は、材が粘り強く、撓められるのでタムキ(撓む木)から。それがタモキ、タモになった。ヤチは谷地(湿ったところ)に生えるから。中国名は『水曲柳』。

材について
モクセイ科トネリコ属の落葉広葉樹    高さ35m直径2.5m気乾比重0.55
 材はやや重硬で、加工性や割裂性、表面仕上げは中くらい。
洋家具材・ベニヤ材に多く使われる。その他、建築造作材・器具材・土木材・船舶材・薪炭材などに使われる。弾力性に富むのでバッドやラケット、スキー板などの運動具材として重用される。美しい杢が出たものは、和家具に使われる。
 アメリカでもタモあるいはjapanese ashの名前で市場に出ている。最近は、輸入物が多い。

その他
 シオジと生えている場所・外見・材が似ているので、混同される。

製作中の独り言
 家具材として広く出回っている木のわりに、あまり見慣れない漢字が当てられている。 柾目材なので、残念ながら木目の特徴がわからない。彫りやすさは中程度。
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刻字画像



立木画像



染色画像