椣 しで          別名 アカシデ・イヌシデ・クマシデ・ソロ
    
      
漢字について 
 国字 木+典 典は机の上に書冊を置く形。なぜこの漢字があたっているか判らない。
 語源は、果穂が垂れ下がる状態を、注連縄(しめなわ)や玉串(たまぐし)などに下げるシデ『幣・垂・四手』に見立てたものである。『』とも書く。イワシデの中国名は、『鵝耳櫪』。櫪は櫟に同じ。

材について  
 カバノキ科クマシデ属の落葉広葉樹     高さ15m直径0.4m気乾比重0.70-0.82
 アカシデ、イヌシデ、クマシデなどクマシデ属の総称。アカシデ材は、灰白色で辺材と心材の区分は不明瞭。散孔材。硬く粘りがあるが狂いやすい。器具材(農機具・工具の柄・漆器木地など)・挽物(ひきもの)・家具材・ステッキなどに使われる。床柱にも使われる。また薪炭材・シイタケの榾木(ほだぎ)にもなる。
 大きなものが少なく、量的にまとまって出ない。

その他
 アカシデは盆栽に多く使われる。盆栽ではソロという。

製作中の独り言
 硬そうな材だと思ったが、思いの外柔らかくて彫りやすかった。木目が綺麗に出るので、家具を作るのに使ってみたい、と知り合いの家具屋さんは言っていた。里山にごく普通に見られる樹だが、材はあまり見ない。
 
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刻字画像



 立木画像1
        アカシデ

   

染色画像