招霊の木 おがたまのき
             別名 ダイシコウ
   
 

漢字について 
 この木の枝を神前に供えて神を招いたので、オギタマ(招霊)といったのがが訛(なま)って「オガタマ」になった。葉に芳香があるので、小香玉からとも。ダイシコウ『大師香』ともいう。中国名『黄心樹』。

材について
モクレン科オガタマノキ属の常緑広葉樹     高さ20m直径1m気乾比重0.55
 辺材は灰黄白色、心材は黄褐色の散孔材。やや軽軟で肌目は緻密(ちみつ)、仕上げ面に光沢がある。磨(みが)き丸太を床柱にする。また、家具・楽器・小器具に使われる。

その他 
 葉に芳香があるので、抹香の原料にする。樹皮から鳥もちを作る。
 秋には果袋の中に真っ赤な丸い実がなって、振ると澄んだ音がする。宇受売命(うづめのみこと)が天岩戸の前で踊った時、手に持っていたのが「オガタマノキ」の小枝で、神楽(かぐら)、巫女(みこ)舞などでよく使われる10個ほどの鈴に柄を付けた鈴は、これを模したものといわれる。古今伝授の三木(めどに削り花・かはなぐさ・をがたまの木)のひとつ。
 カラタネオカダマは、中国原産で江戸時代に渡来した。「含笑花」といい、神社や庭に植えられていて、花は、バナナのような香りがする。
     
製作中の独り言
 これも初めて見た材である。あまり見かけない色彩の材である。樹もこのあたりでは見ないので一度見てみたい。(立木写真は、友人より借用)

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