杜松 ねずみさし                  別名 ネズ・トショウ・ムロ   

漢字について 
 『杜』は形声 木+土 ヤマナシの意。
 ネズの語源はネズミサシ『鼠刺し』に由来し、ネズミの出没する穴や通路にその針状の葉を置き、防いだことからついた。盆栽などではトショウ『杜松』とよばれる。ムロ『榁』ともいう。

材について
ヒノキ科ビャクシン属の常緑針葉樹       高さ20m 直径1m 気乾比重0.54 
 心材と辺材の区別は明瞭で、心材は淡褐色をしている。木目が緻密で堅く芳香と光沢があり、和白檀と称して、白檀の模擬材になる。建築材(床柱)・土木・器具材・彫刻などに使われる。また農作業などで様々な用途(株立ち状となったものからは背負い子や魚を捕るための網、通直なものはイネを干すための「はで木」など)に使われてきた。

その他
 庭木や盆栽にする。 
 ジンの香りづけに使うネズは別種のセイヨウトショウのことで、日本にはその変種とされるリシリビャクシンやミヤマネズなどがある。果実は甘い香りがする。

製作中の独り言
 漢字1文字優先なので、馴染みのある杜松ではなく、榁をつかった。つんつんした感じを出したかったのだが、おとなしくなりすぎたようだ。彫りやすい木である。
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