ぶな            別名 シロブナ・ソバグリ     

漢字について 
 国字 木+無 家を建てるのに歩合のよく無い木(柱や板にできない)から。中国では「模」と同字で、カタ(形)ノリ(規)の意。『椈』とも書く。日本と同種のブナは中国にない。イヌブナの中国名は『水青岡』。
 語源は、吹く風に時折ブーンという音を立てるので、ブンナリノキといい、それがなまったともいわれる。実が蕎麦の実に似ていることから「ソバグリ」とも呼ばれる。

材について
ブナ科ブナ属の落葉広葉樹         高さ30m 直径1.5m 気乾比重0.63
 日本の広葉樹の中で最も蓄積量が多い。心材は無くて全て辺材で、一般に心材と思われる所は偽心材と呼ばれるものである。板目面では、いわゆる樫目を呈し、柾から追柾面に米粒大の斑が現われるのが特徴である。
 材は重硬で均質であるが、腐朽や狂いが甚だしいので、乾燥と取扱いが適切なら用材としての価値を発揮する。特に、曲木加工に適する。
 家具材(椅子など)・スキー板・ベニヤ材・玩具材・楽器の鍵盤などに使われる。

製作中の独り言
 木偏に無の字はパソコンの字書にはない。かつてブナ林が皆伐された頃に作られた字なので、差別用語として字書に載せていないんじゃないのかなどと勝手に想像しながら、書いてみた。無の一画目がないのは隷書体のバリエーションのひとつ。
 
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刻字画像


立木画像1
  ブナ

立木画像2
    イヌブナ

立木画像3
  ブナ


染色画像