栃 とちのき

漢字について 
 国字 古くは『杤』と書いた。とち(十千)=萬(万)という造字らしいがよくわからない。中国では『橡』と書くが、この字はゴムの木『橡樹』も指すので、『橡皮』は消しゴムのこと。現在は『日本七葉樹』と書く。
 語源は、朝鮮語のトットリ(totol)、つまりドングリのたくさんなる木の意。

材について
トチノキ科トチノキ属の落葉広葉樹       高さ35m 直径4m 気乾比重0.52
 比重が小さい割に狂いが大きく、腐りやすいため、一般的には良質の材とは見られていない。器具材(麺板・木鉢・俎板など)・彫刻材・楽器に使われる。板目面にリップルマーク(波状紋)がでるのが特徴。樹齢500〜600年のものには、玉杢・縮み杢(一寸に10個以上でるのをトチヂミという)などがでるので、銘木として家具などに使われる。

その他
 ナメコの榾木によい。花に蜜が多いので、養蜂家にはなくてはならない木である。街路樹にも植えられる。マロニエは西洋トチノキ。
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刻字画像


立木画像1


立木画像2


立木画像3


染色画像