水目 みずめ       別名 アズサ・ミズメザクラ・ヨクソミネバリ

漢字について
 
 語源は、樹皮を傷つけると水のような樹液が出ることから。若い樹皮や材の外観がサクラに似ていることから銘木界ではミズメザクラ『水目桜』と呼んでいる。樹液には、強いサリチル酸メチルの匂いがするので、ヨグソミネバリ『夜糞峰榛』の名がある。また、この木で梓弓を作ったことから、『梓』ともいう。『梓』の語源は、マオリ語のアツアタ(神の宿る木)からといわれる。梓弓は、神霊が憑依している弓、これを引くことは神意を聞くことで、それに携わる巫女をアズサといった。中国で『梓』は、ヒサギの一種で、最も優れた材の一つとされる。

材について
カバノキ科カバノキ属の落葉広葉樹        高さ20m 直径0.6m 気乾比重0.72 
 樹皮は暗灰色、滑らかで横に長い皮目が点在し、サクラの樹皮に似る。材質はマカバ同様であるが、心材がマカバより赤みを帯びサクラに似ている。 洋風内装材・家具・器具材など用途は広い。版木にも使われたので、本を出版することを上梓という。昔は弓材として使われた。梓弓は有名である。
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刻字画像


立木画像1


立木画像2


染色画像