枸 けんぽなし        別名 ケンポロ・テンボウナシ

漢字について 
 形声 木+句 句は、曲がる意。小さく曲がった木のこと。『玄圃梨』は当て字。
 語源は、肥大した果柄(かへい)が人の手のようで、味が梨に似るところから、テンポ(手の穂)梨・テンボウ(手棒)梨が訛(なま)ってこの名になったらしい。現在の中国名は、『拐棗(グァイザオ)』・『枳棋(ジィチィ)』。


材について

クロウメモドキ科ケンポナシ属の落葉広葉樹        高さ20m 直径1m 気乾比重0.62
 木質はやや重硬で比較的加工しやすい。木理はやや交錯し、肌目は粗い。材質はケヤキやクワに似ており木理は美しい。乾燥による狂いは少ないが割れやすい。
建築材や家具材のほか、三味線の胴などの楽器材、器具材、彫刻材などに使われる。


その他
果実は、甘みがあって食べられる。果実を生食あるいは煎じて飲むと、二日酔いを覚ますといわれている。
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