赤樫 あかがし          別名 カシ

漢字について
 
 国字 堅い木という造字であるが、いつ頃作られたかわからない。万葉集に「夏樫(なつかし)」と当てられている古い国字である。
中国では、『橿』・『』と書くので、この字も使われる。現在は『橡樹』を使い、アカガシ亜属に『』の字を当てて区別している。シラカシは『青』。
 語源は、堅シの略。堅シ木。堅い意味のカにシという接辞が付いたものなど。

材について
ブナ科コナラ属アカガシ亜属の常緑広葉樹     高さ20m  直径2.5m  乾比重0.87
 日本産木材中もっとも重く堅いものの一つ。強靱で重く弾力があり水湿にも強いため、古くから農機具(斧・鉈・鍬などの柄・鉋の台など)・建築材・船舶材・車両材などに使われた。秩父夜祭りの屋台の軸にも使われている。アカガシよりシラカシの方が重硬で粘りがある。

その他
 実は、飼料・食料として重要だった。シラカシの実で作った餡はとても美味しいそうだ。シラカシの葉を煎じて服用すると、胆嚢結石・腎結石に効果がある。
 また庭園樹として、シラカシの生け垣は、秩父でもよく見かける。
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