板屋楓 いたやかえで        別名 モミジ・イタヤ

漢字について
 
 形声 木+風 風によくなびく木の意味。古くはカツラと読ませていたが、後にカエデと読ませるようになった。中国でこの木は、マンサク科の『フウ』であり、日本のカエデには『槭』の字が当てられている。トウカエデだけは『三角楓』と書く。また鶏冠のように赤いので『鶏冠木』とも書く。
 語源は、万葉集に『楓』の読みが「蝦手=かへるで」とあることから。

材について
カエデ科カエデ属の落葉広葉樹           高さ30m 直径1.5m 気乾比重0.67
 緻密で、絹糸のような光沢があって美しい。また強靱なので、運動具(スキー板、ラケット枠など)・建築材(上がり框・床板・床柱など)に使われる。綺麗な杢が出るので、家具(テーブル・タンスなど)、楽器(バイオリンの側板および裏板・ピアノのアクション部材など)に使われる。イタヤカエデやウリハダカエデはこけし用材にもされる。

その他
 なお植物分類上は、カエデとモミジは区別しないが、園芸界では区別をする。材としては分けない。ただし外国産材は、メイプルという名で呼び分けている。カエデの種類が最も多いところは秩父・日光。
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