朴 ほおのき          別名 ホオガシワ

漢字について 
 形声 木+卜 卜は木の皮をはぎ取る意。『厚朴』と書かれるのは中国産の別の木。唐朴。皮が厚く良質の漢方薬がとれるから。ホオノキの皮をこの木の代用に使ったので『和厚朴』という漢字が当たった。日本固有の木で、『朴木』・『朴柏』とも書く。
 語源は、中国漢音の厚朴(hou-po)から。古語のホホム(含む)からなど。

材について
モクレン科モクレン属の落葉広葉樹   高さ20m 直径1m 気乾比重0.49
 柔らかくて狂いが少ないため、建築材・器具材(刀の鞘・俎板・麺板・版木・鉛筆など)・彫刻の材料などに使われる。朴歯の下駄は有名である。刻字用の材として、値段的にも手頃である。

その他
 朴木炭は、入浴のとき肌のきめを細かくしたり、漆塗りの研ぎ出しをするのに用いる。葉は、古くから器にされた。
 公園、庭園樹としても植栽される。
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