針槐 はりえんじゅ         別名 ニセアカシア

漢字について 
 夜になると葉を閉じ、槐に似た木で、棘をもつことから『針槐』になった。北海道などでアカシアと誤称されていて、本来のアカシアのことをミモザと呼び慣わしている。中国では現在『洋槐』・『刺槐』と呼んでいる。

材について
マメ科の落葉広葉樹          高さ25m 直径0.8m 気乾比重 0.72
 材はかなり重く、硬く粘りがあり加工しにくい。耐久性が高いためかつては線路の枕木・木釘・船材・スキー板・薪炭材などに使われた。今のところ定まった用途はないが、材質は強靭で曲げ木にも使えるので、今後椅子などの家具やその他細工物などの用途の開発が期待される。

その他
 北アメリカ原産。1874年(明治7)に街路樹・庭園樹用として輸入された。マメ科植物特有の根粒菌との共生のおかげで成長が早く、他の木本類が生育できない痩せた土地でもよく育つので、砂防用植栽木・緑化資材として植えられた。そのためハゲシバリの別名がある。葉は飼料とするが、樹皮には毒性があり、樹皮を食べた馬が中毒症状を起こした例がある。新芽はおひたしや胡麻和えにして食べられる。花は天ぷらや果実酒にできる。蜜は高級。
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