香椿 ちゃんちん       別名 ライデンボク・クモヤブリ

漢字について 
 香のよい木。本来は一字で『椿』と書く。形声 木+春。『椿』はまた、太古にあった霊木を指す。臭椿は『樗(ニワウルシのこと)』。樗材は役に立たないもののたとえ。『椿』を日本ではツバキにあてている。ツバキの中国名は、『山茶』。サザンカに当てている字である。
 語源は、中国語の香椿(シァンチュン)が転化したもの。

材について
センダン科の落葉広葉樹              高さ30m 直径0.8m 気乾比重0.53
 心材は鮮赤褐色、辺材は黄白色。心辺材の区別は明瞭で年輪も明瞭。耐朽・保存性が高く、ことに水湿に強い。切削・加工は比較的容易だが割れすい。器具・楽器・建築材に使われる。

その他
 室町時代に中国から移入。庭木・街路樹として使われる。若芽にはニンニクに似た強い香りがあり、香辛料として用いられる。油で炒めたり、汁の具として使われることが多い。
 キササゲも雷電木という。生け花界では、ナナカマドのことを雷電木という。
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