2024/9/17

重力の考察(その1)
今から約20年前(2003/10/16)のおまりすノートでこう記しています。

「BBSに記した10月8~9日の内容をこちらに転記します。 」として、
「(一部抜粋) 閉じていなければ必ずしも表裏の区別は必要ないわけで、
とすると3次元空間が4次元空間的に閉じたものというのは、
そこに必ず表空間と裏空間(すべて符号がマイナスの表空間)が
できるということになる。
物理的に表空間と裏空間が瞬時に融合して大爆発しないためには
この二つが全く同じ規模(同じエネルギー)で、
同時刻、同地点に存在することが必然となる。 」

今見ると、「何をいっているのだお前は?」状態ですが、あえて取り上げたのは、
なぜこのように語ったのかというと、当時から、これから述べる仮説の構想が
あって、では、どうすればその仮説が導かれるのか?と考えたときに、
上記のようなモデルを考えていたわけです。
(といっても、当時はその仮説自体の理解もあやふやだったので、このように
そのモデル自体もよくわからない曖昧なものになったわけです。)


では、結論から言います。その仮説というのは、
「空間のあらゆる任意の点は常に光速度Cで膨張している」というものです。
(仮説の名称はなんだっていいと思いますが、「空間膨張の法則」とでもします。)

イメージとしては、空間に存在するあらゆる点から、毎秒半径約30万キロメートルの
球状の空間が、次々と生まれてきているといった感じです。
空間そのものにエネルギーはありませんが、常にその空間を球状におし拡げる力と
その広がった空間の中に、また新たな空間が生まれるといった常に動的な空間に
我々は存在しているという仮説です。

では、その結果として、我々は毎秒30万キロメートルで巨大化しているのか?
と言えば、その通りということになりますが、我々を取り巻く景色もほぼ同率で
膨張しているので、そのことには全く気がつくことはありません。

あらゆるものが毎秒30万キロで巨大化しているというのは想像し難いですが、
宇宙規模の事象を扱うには、それぐらいのスケールが必要だとは思います。

また、常に空間と力が湧き出ているというのは、エネルギー保存則からは
ありえないわけですが、とりあえずこの仮説に基づいて考察してみます。
(この根本的な原理を理解するのはとても難解なのですが(とは言え、
原理モデル自体は簡単なものだと思います)、常に新たな疑問が生じるのは
物理学においては必然でしょう。)

では、この事象を理解しやすくするために平面に置き換えてみます。
平面上に点Pを取った時、1秒後には点Pを中心とした半径約30万キロメートル
となる円に膨張します。点Pが膨張する過程で、当然この円の内側の全て点も
膨張するのですが、最も外側にある点、つまり点Pを中心とした円周上の
円の集合体が最大の範囲となります。
(点Pが膨張することで、点P自身によって新たに生み出される最大範囲)

つまり、点Pが1秒後に半径約30万キロメートルになる円になった時、
その過程で新たに生まれる空間(平面状の面積)は、
最大で、半径約30万キロメートル + 半径約30万キロメートルの
合計半径約60万キロメートルの円の面積がその平面上に生じるということです。

このことは、点Pを光源とした時に、この光源が1秒後に半径約30万キロメートル
となる円に膨張した時に、この光源から発した光は一秒後には光源の円周から、
約30万キロメートル先まで広がることと同じことです。
逆に、なぜ空間がCで膨張するのか?といえば、光速がCだからと言えます。

現実として、我々が光の速さを認識できるのは光の質量がほぼ0であるため、
光は空間の膨張に沿って、非常に簡単に広がるからです。
街灯の光が目に入るのは、我々の周りの空気を含む全ての景色を形作る物体の
膨張する速度より、我々を取り巻く土台となる空間自体の膨張速度の方が、
光の速さと同等に速いからだと言い換えることができます。
光の振る舞い方は、宇宙の姿(膨張)を我々の目の前に体現していると言えます。

このように考えると、なぜ光速を超えられないのか?といった時、量子もつれの
ような特殊な場合をのぞけば、そもそも新たに生まれる空間の速さがCである以上、
それを超える速さの物体は空間の外に出てしまいます。
つまり、我々には認知できません。高速を超えた時点で目の前から消えてしまいます。
また、何もない宇宙空間での光の速さと、重力や空気のある地球上での光の速さは
元となる空間の広がりにくさからすると、後者の方が遅いとなります。

次は、「時間の矢の問題」についてです。(なぜ時間の流れは現在から未来なのか?)
例えば、テーブルからお皿が落ちて割れた場面を考えます。
我々には、一連の動きが同一空間での出来事のように見えますが、
この仮説では、時間の経過により空間が膨張しているため、テーブルにお皿が
ある時の空間の状態、落下時の空間の状態、割れたときの空間の状態、
というのはそれぞれ全く別のものだと理解できます。

つまり、落下前の時間に戻そうとした場合は、空間自体も収縮させなければ
ならないということになります。その場合は宇宙全体を含めてとなるので、
それがいかに不可逆であるかということです。
(仮に、部分的にその周りの空間だけを強引に時間を逆行させようとすると
たちまちブラックホールが発生してしまいそうです。)

本来、物理学的には時間軸はあらゆる方向に存在するはずなのですが、
空間が「球状」に膨張することで、空間に存在する点の持つ時間軸の多くは互いに
打ち消し合ってしまい、一つの方向(膨張方向)しか残らなくなってしまうのです。
この仮説による時間の矢の問題は、このように解説されます。

次に、相対性理論との関係性について考えてみます。
時速50キロの電車がその膨張空間の中を突っ切ろうとしてたと仮定します。
全て点(空間)が、毎秒30万キロメートルで全ての方向に膨張しようと
している時、電車も同率で膨張しようとしますが、電車の進行方向においては、
電車の速度分だけの膨張を電車自身が手助けしてしまいます。
つまり、速度分だけの電車の膨張を打ち消してしまいます。

その結果、電車の前後は電車の中心方向に向かって縮みます。
後方が前に縮むのは、前方が後ろに縮むために速度を維持する(等速)
ためです。
これにより電車の外の観測者からは電車が縮んで見えます。
(なお、進行方向をX軸とするとX軸では縮みますが、三次元空間を表すときの
Y軸方向やZ軸方向には膨張を妨げないので縮みません。)
一方、電車の中の人は、自身が電車と同じ方向に時速50キロで移動しているので、
電車が縮んでいることには気が付きません。

また、電車が静止している周囲と同率に膨張するためには、時間がかかる
ことになるので、電車内の時間は遅くなります。
外の観測者から電車を見た場合、電車が縮んで見えるということは、
同率に膨張する少し手前の過去の電車の様子を観測することになるので、
時間の進みが遅いと感じるわけです。

これらのことは、特殊相対性理論を別の視点から述べたということになります。
相対性理論の違いは、物体を取り巻く空間が静的か動的かということです。

また、このような膨張する空間に静止した物体がある場合、物体がない空間より
その物体は同率には膨張しにくくなると考えられます。
一般相対性理論を理解するために、平面上に球が乗っかることで
平面が球の下の方で歪められた解説図がありますが、この仮説の場合の
イメージとしては、下から平面が持ち上がってきて(膨張)、球の下の平面が
へこんだままの状態で球を上へ上へと持ち上げ続けるといった感じになります。

そして、このことが球面上のあらゆる点において起きると考えると、
その球を取り巻く空間は、あたかも球を全方向から圧縮するような感じに見えます。
その結果、物体は何もない空間と同率には膨張しにくくなると言えます。
この膨張しにくさが「重力」です。

質量の大きい物体と小さい物体ではどちらが膨張しやすいのかと言えば、
小さい方なので、例えば地球が我々を引きつけているのではなく、我々の方が
圧倒的に膨張しやすいため地球にくっ付きにいっているのだと言えます。

「落体の法則」を考えてみます。(ガリレオの自由落下実験)
前述の電車の例においても等速運動する物体は収縮するわけですが、
自由落下の場合はその物体の加速する速度に応じて、収縮も加速します。
(上部分は下方向へ、下部分は上方向に圧力が加速します。)

その結果、その上下に収縮した分だけの落下距離が増えていくため、
例えば、質量の大きい物体は、小さい物体より早く落ちようとするのですが、
小さい物体より膨張しにくいために落下距離が長くなってしまうのです。
逆に、質量の小さい物体は、大きい物体より落ちにくいのですが、
大きい物体より膨張しやすいため相対的に落下距離が短くなります。

重力の理論と言える一般相対性理論との違いについて考えてみます。
この仮説から導かれることは、物体そのものに重力があるのではなく、
空間の膨張という現象によって、初めて重力が発生することです。
これは、静的な空間に物体があっても重力は生じませんが、動的な空間に
なることよって物体に重力が生じるという考え方です。
空間の膨張エネルギーが、そこに物体があることで「その物体の重力」
というエネルギーに変換されるわけです。

このことを数式で記述できれば良いのですが、相当な高度なものになる
ことは明らかで、当然ですが手に負えないので専門家にお任せしますが、
動的か静的かの違いだけで、落体の法則や相対性理論と同様に得られる
結論は同じだと考えます。
そして、後で述べますが、宇宙の事象を考えるときには空間は動的である
とした方が、より理解しやすいとのではないかと思っています。





(思考実験に)慣れない人にとっては、難解かもしれないので、
息抜きに、ちょっとアイコンを置いておきます。





2024/9/17

重力の考察(その2)
では、回転体についてはどうでしょうか?
理解しやすくするために平面上の点Pを中心とした半径Rの円を考えます。
そして、その円周上の任意の点の接線方向にVという速度を与えたとします。
この場合、円周上の全ての点にVの速度ベクトルが生じるわけですが、
この全ての速度ベクトルを中心の点Pに平行移動すると、中心点Pから
360度で外に広がる速度Vの速度ベクトルが生じることになります。

これは電車の時と同じで、円の膨張を速度Vの分だけ手助けしてしまいます。
円の外の観測者は円が回転を始めた途端、円が縮んだように見えます。
また同時に円の時間の進みは遅くなります。
これは回転する円が新たな重力を獲得したことと同義とも言えます。

これを自転軸を持つ球に置き換えた場合、球が回転すると赤道付近の
速度が最も早くなるため、回転数が上がるほど赤道付近はますます
膨張しにくくなるので、ラグビーボールを立てたような形になるはずです。

地球や太陽がそうならないのは巨大な天体というのは流動体であるため
赤道付近の遠心力によって、回転による収縮力との均衡が生じるから
だろうと考えます。(のちに解説しますが、そのほかにも要因があります。)


「空間膨張の法則」によって得られることをまとめてみます。

1) 静止している物体には必ずその質量に応じた重力が発生する。
  (空間膨張のエネルギーが重力に変換される。)
2) 等速(直線/円)運動する物体は、その物体の重力(静止時)の他に
  その速度(回転速度)に応じた重力が発生する。


1や2を踏まえて宇宙についてのいくつかのことを考えてみます。
星が生まれる前のチリやガスといったものは、その物体そのものは
とても軽いはずですが、ある程度の速度や回転が与えられていれば、
物体の持つ重力以上の重力場が作られるので、割と簡単に集まりやすいと
考えることができます。なので、星はとても生まれやすいと言えます。

球が回転せず空間を等速運動した場合、それがどのような形になるか?
というと、電車の例の時と同じように進行方向に対して前後に縮むので、
どら焼きを立てたような形で進んで行きます。

これは天の川銀河に対してほぼ垂直で公転する太陽系によく似ています。
太陽系は、太陽を中心に他の惑星が、ほぼ同一平面上を公転していますが、
なぜ同一平面上に惑星が並ぶのか?と考えると、ほぼ垂直で公転することで、
進行方向に対して前後方向に太陽系自体が圧縮されるからだと言えます。
(これは、前述したように惑星の形にも影響しそうです)

このことは宇宙空間を移動する銀河にも当てはまります。
どの方向に移動してもいいのですが、銀河が回転している場合は、
その速度ベクトルは横と縦と高さのベクトルに分解できます。
そのベクトルの大きさ分が移動する銀河の圧縮力になります。
つまり、銀河の前後、左右、上下に銀河を圧縮する力が働きます。
そして、この三方向のいずれかが強い方に銀河が潰れるので、高速移動する
銀河の多くは、概ね、どら焼状や円盤状になりやすいのだと言えます。

また、銀河が高速回転し、その銀河の外側にある恒星が同じ高速回転でも
飛び去ってしまわないのは、それらを内側に押しとどめる圧縮力が生じる
ほどの速さで、その銀河が宇宙空間を移動しているからなのだと言えます。

これはいわゆるダークマターの解説になります。
このことからダークマターは重力子が密に集まったものともいえますが、
前記のような解説の方が理解しやすいかとは思います。

ダークマターに関しては、何もない空間にあたかもそこに重力があるように
見える事象について考えてみます。
宇宙空間の広がりを考えた場合、その広がりは均等なのか?ということです。
全てにおいて風船の表面ように綺麗に広がっているというより、
実際はジャガイモの表面のようなイビツな箇所もあるのではないかと考えます。

その場合、各点の接面に対する上方向の垂直ベクトル(つまり膨張方向)は、
バラバラということになります。その結果、観測点がお互いに違う場合には、
ベクトルの大きさ(膨張速度)は同じはずなのに、方向が違うために、
何もないところにあたかも重力が発生しているように見えるのではないか
と言えます。

ダークエネルギーに関しては、いまだに曖昧なのですが、あえて言うならば、
宇宙全体が、あちこちに存在するジャガイモのような不均等な状態から
風船のように均等になろうとする力、つまり現在の宇宙全体に存在する
全ての膨張ベクトルを一点に集めた時に、それらを全て一致させるように
しようとする力なのだろうとは思いますが、よくわかりません。




2024/9/19

重力の考察(その3)
では、この仮説の原理を考えてみます。
なぜ空間が膨張するのか?どこから、そのエネルギーが湧くのか?
ということですが、実は「重力の考察(その1)」の冒頭で語ったモデルは、
基本的には、今でも有効ではないか?と考えています。

確かに、「表空間と裏空間(すべて符号がマイナスの表空間)が同時に
存在していて同時刻、同地点に存在する」のままでは、
悪夢をみている時の、うわ言のようでよく分かりません。

しかし、なぜ我々の世界は物質だけで、同等数の反物質は一体どこにいった?
となった時に、やはり同時に同数だけ存在しているとした方が良さそうです。
(エネルギー保存の法則)

では、これをどのように修正して理解するのか?ということになります。
表空間と裏空間そのものには「時間」は存在しなくて、「時間」は
表空間と裏空間を垂直に結びつけていると新たに修正してみます。
垂直なので当然、対消滅をすることはありません。
このように仮定すると、我々の空間は時間を進むことで、
(「エネルギー保存の法則」に従うことで)
表空間、裏空間(反物質)、表空間、裏空間(反物質)、、、
と進んでいくことになります。

ですが、我々が表空間から裏空間(反物質)に向かっている時に、
我々にとっての裏空間は裏空間では無くなります。時間は垂直だからです。
なので、観測者である我々とっては、新たな「表空間」が現れたことになります。
その時点で、次にある表空間が今度は「裏空間」に変わります。(量子もつれ?)
これは、時間が常に、表空間から裏空間へと流れるからです。

このように、表空間、裏空間、表空間、裏空間、、と進んでいるはずが、
我々には、表空間、表空間、表空間、表空間、、としか進んでないように
見えます。
また、四次元の球(三次元球どうしが垂直につながったもの)が三次元を
通過しようとする時、どのように我々に見えるのか?というと、ある一点から
小さな球が現れて、それが徐々に大きな球になっていきます。

この表空間と裏空間が球状であるとすると、我々の空間の時間が進むごとに、
我々の目の前には、「新たな球状の空間が次々と現れる」ということになります。
「空間膨張の法則」は、一見、エネルギー保存の法則を無視したように
見えますが、反物質の世界を含めた一連の系として考えば、必ずしも
エネルギー保存の法則には反しないことが理解できます。


以上が、これまで考えてきたこととなります。
(長文にお付き合い頂き、ありがとうございました。)




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