第6ステージ(2023/10/16-10/20)

第26日(2023/10/16) 観音寺から丸亀

15日の日曜に一週間の天気予報を見たら金曜が雨みたい。なんとか88番の札所まで行って結願(けちがん)できるかどうか。
取り合えず行ってみよう。

16日の朝暗い中、おおさか東線の城北公園通り駅まで自転車で走った。
二週間前も早朝に走ったけれど、あの時よりも肌寒さが一気にました。

本当に自転車で快適に走れる時期は、一年の中で確実に減っているようだ。

新大阪で岡山までのひかり号、岡山からの特記「しおかぜ」で9時前に観音寺駅に着く。



観音寺駅で自転車を組み立てて、70番の本山寺に向かう。

川沿いののんびりとした道を上がっていく。

お地蔵さんと「左 本山寺」の道標。

道標を見て左に、狭い道を走って本山寺に着きました。















次の札所は71番の弥谷寺までは11kmぐらいで、じわっじわっと上っていく山の中腹にある寺。

歩き遍路の道を自転車でため池の間をくねくねとまがって走る。


上がりきったところが公園になっていて、そこに自転車を置いて歩いていく。


石段が続いてここまでの上りがあったので疲れる。

全部で540段あるらしい。

上がりきって、また石段。

昔のこと、ここはお城になったこともある。

天霧城という映画になりそうな名前。
これだけの急坂だらけの堅牢にお城なんだろう。

弥谷寺は、崖に摩崖仏があったりしてなかなか見所のあるお寺です。

ここからは下りの道、一昨年の歩いた道を思いだす。だいたいこんな道だったなと思いながらあっていたり間違っていたり。

集落の中にある72番の札所の曼陀羅(まんだら)寺。


ところで外国人のお遍路さんが多いと思う。コロナの時に回った歩きの時にはほとんど見なかったのに。

直ぐ近くにあるのが73番の出釈迦(しゅっしゃっか)寺という読むのに難しいお寺。
そして74番の札所の甲山(こうやま)寺

もう善通寺の街に入っている。
善通寺と言えば75番の札所の善通(ぜんつう)寺。

この寺は、本当に立派な作りで規模も大きい。
普通は本堂と大師堂が隣合わせにあるのだが、ここでは大師堂も一つの区画にある。
ある意味で本堂より大師堂のほうが立派な気もする。


境内の中も賑やかで人も多い。店もあって活気がある。

お遍路さんは少数で観光客のほうが圧倒的におおいようだ。

もう三時を回ったところ。ここから近くの丸亀のホテルのアルファワンを予約。
このホテルに泊まるのは、楽しみな居酒屋があるからだ。

そうと決まれば、76番の札所の金倉(こんそう)寺にいそごう。
この寺は、住宅街の中にあるお寺。

このお寺、77番の札所の道隆寺で見かけた外国人のお遍路、ペアで行動している。
続けて見かけたので軽く挨拶した。

4時半くらいに丸亀についてホテルにチェックイン。
ここに来たらいつも行く居酒屋は5時から。
安くて美味しい店なのだ。

5時になったから行った。
あららららら・・・店の前で掃除をしている。
聞いてみると、店のリニューアルらしく大掃除してる。
骨付き鳥食べたかった。
この市内には全国的に有名な骨付き鳥の店があるが、行きつけの店はリーズナブルな価格だったので好きだった。

またの機会に来るとしよう。

仕方ないので近くの焼き肉屋さんに。
美味しかった。


酔いも回って8時くらいには寝ました。




第27日(2023/10/17) きつい81番の白峯(しろみね)寺と82番の根香(ねごろ)寺
窓から海を見る。

海と反対側にあるのが石垣で有名な丸亀城、ここから歩いていける。

ホテルを出て東に向かう。
歩き遍路の道は、古い町並みの中をゆっくりとカーブしながらある。

観光用の舗装路を走っていたら駄菓子屋があった。
珍しい。昔からの駄菓子屋というより、最近作られたものかも。

こういう道を走っていると楽しいです。

この街並みの中に78番の札所の郷照(ごうしょう)寺。



境内に入って行くと、昨日あった外国人のお遍路ペアさんが。
朝の挨拶をして「歩いて?」と聞くと、「歩きとバスと鉄道で」とのことでした。
なるほど、歩きオンリーだったら会えないはず。

この道でほんまにあってるんやろか・・・の道を抜けて坂出の街。


住宅街を抜けたら八十場(やそば)の水。ここはところてんの店がある。
帰りに食べに行こう。

坂の上に神社があり、お寺はその中。
前回も苦労したお寺の所在地。今回は団体さんが先に来て読経したのですぐにわかった。


来た道をもどってところてんの店に。




カラシ醤油も美味しいが、今回は「大阪風くろみつ」で食べました。
おいしゅうございました。

となりのお堂には、キリンさんが合掌しているが縁側では寝そべっているキリンさんが・・・

かなりシュールではないか。

ここから国道11号を走っていると高松市に入る。


ここは80番の札所の国分寺。
国分寺って教科書で習ったが、これも聖武天皇の命で作られたもんだろうな。

さてここからのルートだが・・・・
歩き遍路の黄色いガイドでは、国分寺から北に道をとって遍路ころがしの急な山道。
山道を上がったところで81番の白峯(しろみね)寺と82番の根香(ねごろ)寺の中間点に出て、81番に行って戻って82番のルート。
このルートは、歩くのも厳しい。まして自転車では。

写真では、なだらかなルートに見えるがコースはきびしい。

そこで81番の札所の白峯寺には、迂回して上がり、スカイライン道路を通って82番の札所の根香寺に行くことに。



白峯寺の上りはしんどい。短ければ押してもいいが、押すほどでもなく乗ってあがるとしんどいコース。
押してたら日が暮れそうなので乗っていく。
上がっていくと瀬戸大橋がよく見える。見るたびに少しづつあがっているのがわかる。

目に汗が入って棒が足になったぐらいで、お寺の駐車場についた。
自転車を置いて入っていきました。

ここから根香寺のルートは、五色台スカイラインという道を走る。
だいたいスカイラインというのは、自転車にとってはきついコースなんだが。。。仕方がない。
ここと根香寺(280m)では、向こうのほう(365m)が高い。
ここの貯金を生かして、先に進もう。

走り出したら下り坂が続いた、できたら下りてほしくない。

またまた上りとなった。国分寺からのルートの合流点で歩き遍路の人とお話し。
自転車はすごいですねと言ってるけど、やっぱり歩きのほうが大変だと思うけど。

押したら何時着くかわからんと呪文を唱えながら、根香寺についた。

納経を終えて4時くらいになった。
次の札所である83番の一宮(いちのみや)寺に行きたかったが疲れたし早く宿に着きたかった。
ということで今日のお仕事はここまで。

ここからは急な下りのコース。
ブレーキの操作も慎重に下る。


下っていく途中で、朽ちた建物があった。遍路宿だったようだ。

真っすぐに高松に入って線路沿いにあった。

洗濯をして居酒屋、大浴場でぐっすりと寝ました。

第28日(2023/10/18) 87番の札所の長尾寺で結願にリーチ


ホテルを選ぶ時は朝食で選びます。バイキングだとうれしい。
パンだと力が出ないような気がするので、ご飯。
それに納豆、海苔があるといい。

ホテルから南にあるのが83番の札所の一宮(いちのみや)寺に向かう。

栗林公園の横を通り、賑やかなところをぬけるが車が多い。




讃岐一の宮の田村神社の横にあるお寺。

場所は神社を掃除をしていた巫女さんに寺への道を教えてもらった。





寺の前に自転車を置いて納経する。


団体さんと一緒になった。

納経所が混んでるというのは、去年まではなかった。

やはりコロナも一段落してお遍路も増えたきた。

ここからは、また来た道を戻るのだが・・・またあの車の多いところかと思うと。

琴電は、このへんに駅があるだろうかと調べたら一宮駅があった。
一宮駅で自転車をばらして高松の片原町(かたはらちょう)まで行く。

片原町で自転車を組立て、次の札所の84番の屋島(やしま)寺をめざす。


途中のコンビニで昼飯をゲットして走る。目の前に屋島が広がる。



自転車が重い。

車輪が回るたびにどっか当たっている音がする。
治してみるのだが、また音がする。

まあ、これで行くしかないか。

家が立ち並ぶ中で、屋島寺の参道の急なこと。

必死でがんばったが、これは人が乗っていく道ではない。







階段の道になって、しんどいががんばろう。

この遍路道は、地元の健康ハイキングのコースになっているようで、いかにも地元という人がたくさんすれ違う。


つづら折りのコースを上り切って屋島寺。

ハイキングコースはここから半島の先端まで行くのだけれど、お遍路の私はここから引き返す。
でもしんどかった。

元の道をもどって自転車に再会。

グーグルマップを参考に走っていたら、歩き遍路の時に行った「うどん本陣 山田家」。
歩きの時に定食でうどん「大」にしたら、そのあと歩くのがしんどかったのを思いだした。

コンビニおにぎりはあるけれど、店に行こう。
前回の反省のもと、ぶっかけを注文。
適量でございました。

坂を上っていくと八栗ケーブルの乗り場。
よしっケーブルや!!!!と駐車場に自転車を止めたら、係の人が「上りますか?」「はーーーい」。
発車まで一分だそうだ。

往復の切符を買って乗り込んだら、またまた外国人のカップルと遭遇。グッと笑って挨拶。


このケーブルは、歩きの時にも駅の横を通ったけど乗りたかったもの。
乗れてよかった。

ケーブルで元の駅に下りて志度のほうに向かう。

前回のお遍路でお接待を受けたことでんの古い車両を展示しているところに行こう。



住宅街の中にある施設。
日本で一番古い車両を展示している。
お遍路だと告げたら、お接待のリンゴジュースをいただいた。
ありがとうございます。

電車の中にはジオラマもあって、子供づれの親子が楽しんでいた。

ここを出たとこで、またまたあの外国人のカップルと出会いしばしの会話。

86番の札所の志度(しど)寺はここからすぐの所。


ここまで来たら87番の札所の長尾(ながお)寺まで行こう。

県道と途中からの遍路道で長尾寺。




ここで逆打ちの歩き遍路の人と会う。
この人との話が面白かった。
これは最後に書きたい。


長尾寺から琴電の長尾駅。

今日は片原町のホテルに宿をとりました。

晩飯は焼き鳥とホッピー。

酔いがまわりました。



第29日(2023/10/19) あらっ今日は誕生日。結願(けちがん)しました

泊ったのは片原町の温泉付きのホテル「みまつ」。
なかなかよかったので、ここに来る機会があれば、また泊まりたい。


朝飯をいただいてコンビニでおにぎり、琴電の片原町に。
よく揺れる電車で長尾の駅に。

ホテルでスマホを見ていたら、今日は私の誕生日だった。
まあ別にめでたくもないが、これも因縁か、知らんけど。

今日は一本道、予定は前山の「お遍路交流サロン」に立ち寄り、自動車道を88番の札所の大窪寺の予定。

行く前は、大窪寺の後に白鳥温泉でのんびりと酒でもと・・・思っていたが廃業したとのこと。がっかり。




前山ダムの手前で坂がきつくなり、上り切ったところにあるのが「お遍路交流センター」

前回にお遍路大使に任命してもらったが、今回は自転車遍路大使に任命してもらった。
緑色のバッジをいただいた。

赤が歩き遍路のバッジ、緑色は自転車での遍路バッジ。
この二つの色をもっているのは、珍しいのだ。

県道、国道377号をあがって行って大窪寺。


大窪寺の駐車場に着いて自転車はここまで。

後は歩いて入る。


境内を見回すと、またまたまたまたあの外国人のカップルに出会った。
なんという奇遇。

ここからは與田(よだ)寺に出ることにした。
かつては、八十八カ所の総奥の院として呼ばれた與田寺もお遍路で通るひとは少ない。

白鳥温泉のルートを取っていくことにする。



途中の道は車も来ない自転車で走って気持ちのいい道。

白鳥温泉の建物は、がらんとしてさびしい。

ようやく人里に出てきたら與田寺。

ここで最後の納経をした。

納経帖に書いてもらおうと思ったが人がいなかった。
まあ、いいや。

そしてJR三本松駅についた。


自転車をばらして特急を待つ。





ホームに行くと歩き遍路の人が三人いた。
一人はベテランのようだ。

次の駅までJRで行って大坂峠を越えるようだ。

私は徳島まで行こう。



徳島駅で下りて自転車を組み立てていたらびっくり。

あの外国人のカップルとまた再会。

今度は、挨拶してガッチリと握手した。
こんな事もあるんだね。

いい誕生日でした。


ホテルに入って近くの寿司屋に。
乾杯だ。





第30日(2023/10/20) 大阪に帰ります

ホテルのおばさんと話をした。
お遍路だと話すとお接待でいろいろと差し入れをもらった。
ありがとうございます。

話しをしたら止まらないおばさんだったが、船の時間があるので失礼しました。

もう何回乗ったのだろうの南海フェリー。



あと何回乗れるのだろうか。

札所をまわりきって、自転車ではしりまわって

今回のお遍路で
歩き遍路の人と何回か話あう事ができた。
一度歩いて、それから二度三度目に歩いている人に共通することは「歩くことにこだわらない」だった。
もちろん、全部の人に聞いたわけではないが、理解できた。

しんどなったらJRにも乗る、バスにも乗る、タクシーにも乗る。

私も今回のお遍路では、途中の車の多い区間で走っても面白くないところはJRで行った。
八栗寺ではケーブルも使った。

最初に歩きでお遍路した時には、黄色いガイドブック(へんろ道保存協力会編))を見ながら昔のお遍路道を探して歩いた。
もちろん、そういう道は歩いていて楽しい時がある。苦しい時もある。
でも国道沿いの車の多い道もある。ホコリと排気ガスの中で。
それは、車でまわって駐車場で上から下まで「私はお遍路です」の姿に着替えて札所に入っていく人を見て、俺は違うと思ってた。
でも一度歩いてしまうと、ああアレもありだな、と思うようになった。
人それぞれなのだ。

三回目のお遍路は・・・・。
行く予定もなければ計画もないが、行くとしたら歩きも自転車もバスもJRも、ロープウェイで上がって見たいとかをしたい。
特に四国の瀬戸内海側(松山から高松、徳島)は歩きたくない自転車もいや。JRやバスで行こう。


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