照明設計(景観建築照明・店舗照明・住宅照明)
中島龍興照明デザイン研究所
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照明デザインが、照明器具のデザインだけでなく、空間を光で魅せるデザインに広がりを見せるようになって、約30年経ちます。その結果、屋外照明やインテリア照明において、徐々に美しい光の空間が見られるようになりました。

光はわれわれの身近にあります。特に四季に恵まれた日本には素晴らしい自然光の変化があり、また人工光においてもこれまでは何不自由なく得ることが出来ました。しかしそのバランスがひとたび崩れた時、最もアピールしやすい「節電」という一言で、照明は簡単に消される対象となります。

原発の問題で計画節電が余儀なくされたとき、「暗くても雰囲気が良くなった」という言葉を聞くと、そもそも消しても問題のない照明計画とは何だったのか、と思わざるを得ません。

一方で照明の明かりを頼りに動線方向を確認されていたロービジョンの方は、間引き点灯された空間で方向性を失い、困られた話も伺います。限りあるエネルギーであればこそ、利用者の視点に立って、快適性や安全性を担う照明計画が求められています。

美しい照明空間の創造は照明設計者にとって大切なことです。しかし長時間在室する空間ほど、目や脳に負担のない照明を考えねばなりません。そこで私たちは光の心理的、生理的効果を考慮した研究成果に基づいた照明計画を提案することで、光で健康維持や快適性の向上を目指し、そして電力の省エネルギーに貢献したいと考えています。