その21.
2001年10月13日の星見
(静岡県御殿場市富士山御殿場口)
今回の目的は、これから明るくなるだろうといわれているリニア彗星(c/2000WM1)を撮影することです。21時頃に自宅を出発し現地に到着すると、御殿場市内からの家族連れのグループと沼津高専のグループがいました。シーイングはさほど良くありませんが、綺麗な星空です。のんびりと望遠鏡を組み立て、試し撮りでアンドロメダ大星雲を撮影した後、リニア彗星(c/2000WM1)に望遠鏡を向けてみることにしました。彗星はぎょしゃ座にあるはずです。時刻はそろそろ夜半で、ぎょしゃ座の高度もかなり高くなっています。あらかじめ用意しておいた位置推算表を使い、ぎょしゃ座の0等星カベラを基準にして目盛環で導入しました。イプシロン鏡に付けっぱなしのカメラを外して、アイピースを取り付けました。ウラノメトリア星図に書き込んであるリニア彗星の推算位置と見比べながら、どこにあるのか捜しましたが、リニア彗星は全く見えません。眼視はあきらめて、撮影することにしました。今回のリニア彗星は、天球上の移動速度がまだ遅いので、露出時間をたっぷりかけたものを7枚ほど撮影しました。
撮影したリニア彗星(c/2000WM1)の画像はこちら。
さて、主目的も済み、いつもの多胡カタログ天体の撮影です。今回はクジラ座やエリダヌス座近辺の比較的低空の星雲を狙うつもりでいました。しかし、南低空には雲があります。赤緯で-30度ぐらいまではいけそうですが、それより低空は無理そうです。そこで、-20度を目安にして、エリダヌス座の系外星雲を狙うことにしました。2時過ぎには月が出てしまうので、そう多くは撮影できません。そこで、 NGC1300 (多胡カタログ番号 52)、 NGC1325 (多胡カタログ番号 54)、 NGC1332 (多胡カタログ番号 56)の3つを狙うことにしました。
多胡カタログ |
NGCカタログ |
種類 |
所在 |
写具合 |
 |
No.52 |
NGC1300 |
系外星雲 |
エリダヌス座 |
★ |
 |
No.54 |
NGC1325 |
系外星雲 |
エリダヌス座 |
★ |
 |
No.56 |
NGC1332 |
系外星雲 |
エリダヌス座 |
★ |
NGC1332 (多胡カタログ番号 56)を狙う頃には、東の空から細いお月さまが出てきてしまいましたが、空の状態が良かったので、気にせず撮影しました。
撮影が一通り終わったのが3時。明日は楽しみにしている町内会の運動会なので、早く帰って寝なければならなかったのですが、三日月かあまりにも綺麗だったので、余ったフィルムでお月さまを撮影してから望遠鏡を片づけて帰宅しました。ちなみに運動会はしっかり寝坊し遅れて参加しましたが、地区優勝したのでおとがめなしで済みました。
2001/10/21
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