追記二題
   
レコードは生演奏よりもナマらしい」の追記
(ウィーンの名ホールで演奏され方の素敵なページをご紹介します)
 ムジークフェラインと並ぶウィーンの名ホール、コンチェルトハウスで演奏されたあるアマチュア・オーケストラの団員はホームページで、その音響についてこんな体験談を書いておられます。
 「リハーサルが始まってわかった事だが、この会場は響きがすばらしい。譜面をめくる音まで
響き渡ってしまうのだ。日本での会場のように頑張って大きな音で弾かなくても、小さな優しい音で弾いた方がいい音がする。すごい会場に皆 緊張」…
 観客側から、ムジクフェラインとVPOの同様のコラムを書きましたが、こんな実体験はうらやましい限りです。VPOの珠玉の音色は、やはり黄金のホールの響きの賜物だとも言えそうです。
 このサイトのWeb Masterはご家族揃って、日本のアマオケで最も歴史のある諏訪交響楽団のメンバー。ウィーンの話の他にも、信州の自然がとても美しいページです。ぜひ訪問してみてください。

  
夢の玉手箱(ウィーンの巻) http://members.tripod.co.jp/yume50/

 

次世代オーディオは鑑賞姿勢を変える」の追記
 このコラムをアップロード前に、DVDプレイヤーを買った若い音楽ファンに読んでもらった。彼は遠慮がちに、なる程こんな考え方もありますねと言った。
 彼は独身マンションで、DVDをコンパクトなスピーカーに繋いで、ロッキング・チェアではないが、カウチ・ポテト族よろしくスナック菓子などつまみながらのんびりと聴くそうな。いまどき、少々の良い音くらいで、スピーカーに対峙して 聞き耳たてたりはしませんよということらしい。
 そうか、彼には申し訳ないが、いまどきのコンパクトな装置でDVDの真価は発揮できないのかも… パイプオルガンやベーゼンドルファー・インペリアルの16Hzの最低音も高音楽器の何万Hzの倍音の伸びも、結局は再生されずじまい…重厚長大なオーディオ装置は売れなくなり、本格派オーディオ不在という時代が続いているが、高音質DVDの出現をキッカケに、本物に戻れないものか。もう一度、精神と感覚の冒険のおこない、と言えるようなシビアなレコード鑑賞をしてもらえないものか。
 いや待てよ、のんびりとカウチ・ポテト・スタイルで聴けるのがDVDの威力かもしれない。CDは人間の耳には本来、聞こえないという20kHz以上の音をバッサリと切ったので、プアな装置で聴いても耳障りだという人も多い。自然界と同様に100kHz辺りまで再生すると、アルファー波とやらが発生してくつろげるのだということがサウンドセラピーの分野では実証されているそうな。彼のように生理的に気持ち良くのんびりと聴けることが、DVDの高品位再生の証しなら、これもまた結構なことである。
  




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